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健康診断で中性脂肪が高いと言われたら読むページ

  • 執筆者の写真: HEIWA SOTOMURA
    HEIWA SOTOMURA
  • 1月21日
  • 読了時間: 30分

更新日:7 日前



「忙しい人向け|1分要約スライド」


中性脂肪が高い」と健康診断で指摘されても、自覚症状がないため「まだ大丈夫」と軽視していませんか?しかし、その数値の裏には、将来の健康を脅かす見過ごせないリスクが潜んでいます。

中性脂肪が150mg/dLを超えると生活習慣の見直しが必要となり、特に500mg/dL以上では心筋梗塞や脳卒中、さらには命に関わる急性膵炎のリスクが格段に高まることが分かっています。放置すれば動脈硬化を進行させ、取り返しのつかない事態にもなりかねません。

この記事では、あなたの体で何が起こっているのか、その原因から具体的な改善策、そして治療法まで、内科医の視点から詳しく解説します。



「中性脂肪が高い」の意味と潜むリスク3つ

健康診断の結果を受け取り、「中性脂肪が高い」と指摘されても、多くの患者さんは具体的な症状がないため、どうすれば良いか迷われるかもしれません。しかし、この「中性脂肪高値」を軽視せず、ご自身の体のサインとして受け止めることが、将来の健康を守る上で非常に重要です。私は内科医として、日々の診療で多くの方が中性脂肪の数値に不安を抱いているのを見てきました。この章では、中性脂肪が高い状態が具体的に何を意味するのか、そしてそれが引き起こす見過ごせないリスクについて、詳しくお話しします。


中性脂肪とは?正常値と高いと何が起こるか

私たちの体にとって、中性脂肪(ちゅうせいしぼう、別名トリグリセリド)は必要不可欠なエネルギー源の一つです。食事から摂った脂肪分や、体内で作られる糖質は、主に中性脂肪として蓄えられます。これは、いわば非常時のためのエネルギー貯蔵庫のようなものです。使われなかったエネルギーは脂肪細胞に蓄えられ、必要に応じて燃料として利用されます。

しかし、この中性脂肪が血液中に過剰に存在すると、「高中性脂肪血症(こうちゅうせいしぼうけっしょう)」という状態になります。健康診断では、通常、血液検査で中性脂肪の値を測定します。この数値が、皆さんの健康状態を教えてくれる大切な指標です。


中性脂肪の基準値

検査項目

基準値(一般的な目安)

状態

医師のコメント

中性脂肪

150mg/dL未満

正常

健康な状態です。この数値を維持しましょう。


150mg/dL以上

高中性脂肪血症(要注意)

生活習慣の見直しを検討しましょう。


500mg/dL以上

高中性脂肪血症(危険)

専門医による早期の医学的介入が必要です。

この表で示すように、中性脂肪の正常値は一般的に「150mg/dL未満」とされています。もしこの値を超えていたら、ご自身の食生活や運動習慣を見直すサインだと捉えてください。特に「500mg/dL以上」という極めて高い数値の場合には、より深刻な健康リスクが潜んでいる可能性があり、一刻も早い専門医の診察が必要です。


中性脂肪が高くなる意外な原因と生活習慣の注意点

自覚症状がないため、「なぜ自分の中性脂肪が高いのだろう」「どうすれば良いのか」と不安に思われることもあるでしょう。中性脂肪が高くなる原因は、日々の生活習慣に潜んでいることがほとんどですが、中にはあまり知られていない意外な理由や、背景に病気が隠れているケースもあります。

内科医として、私は「中性脂肪が高い」という健康診断の結果を受け取った多くの患者さんと日々向き合っています。この章では、あなたの健康を脅かす中性脂肪が増えてしまう様々な原因と、日々の生活で気をつけるべきポイントを、より深く、具体的に解説いたします。ご自身の現状を理解し、具体的な改善策を見つけるための第一歩となるはずです。


食べ過ぎ、飲み過ぎは要注意!食生活の悪習慣

私たちの体にとって、食事は活動するためのエネルギー源として欠かせません。しかし、現代の食生活には、知らず知らずのうちに中性脂肪を増やしてしまう「悪習慣」が潜んでいることがあります。食べ過ぎや飲み過ぎは、中性脂肪の増加に直接的につながる主要な原因の一つです。

特に注意したい食習慣と、その影響について詳しく見ていきましょう。

  1. 糖質の過剰摂取

    ご飯、パン、麺類などの炭水化物、お菓子や清涼飲料水に含まれる砂糖は、体内でブドウ糖に分解され、エネルギーとして利用されます。

    しかし、活動で使いきれずに余ったブドウ糖は、主に肝臓で「中性脂肪」へと変換され、体に蓄えられてしまいます。

    特に、清涼飲料水や加工食品に多く含まれる「果糖(かとう)」は、他の糖質に比べて肝臓で中性脂肪に変わりやすいという特徴があります。

    「甘い飲み物なら大丈夫だろう」と思われがちですが、果糖ブドウ糖液糖などの甘味料にも注意が必要です。


  2. 脂質の摂りすぎ

    肉の脂身や揚げ物、バターなどに多く含まれる「飽和脂肪酸(ほうわしぼうさん)」は、血液中の中性脂肪を増やしやすいとされています。

    また、マーガリンやショートニングを使った加工食品に含まれる「トランス脂肪酸(とらんすしぼうさん)」も、できるだけ避けるべき脂質の一つです。

    これらの脂質は、摂りすぎると動脈硬化を促進するLDLコレステロール(悪玉コレステロール)も増加させる傾向があります。


  3. アルコールの飲み過ぎ

    アルコールは肝臓で分解される過程で、中性脂肪が作られるのを促進してしまいます。

    多量のお酒を飲む習慣は、中性脂肪値を大きく上昇させる原因となりますので、注意が必要です。

    アルコール自体もカロリーが高いため、飲む量が増えれば摂取カロリーも増大し、結果として中性脂肪の蓄積につながります。


食生活の改善は中性脂肪の治療において、まず取り組むべき最も重要な点です。総カロリー、糖質、脂質、アルコールの摂取量を適切にコントロールすることが求められます。

悪習慣のタイプ

中性脂肪への影響メカニズム

対策の具体例

糖質の摂りすぎ

余ったブドウ糖が肝臓で中性脂肪に変換。特に果糖は効率よく変換されるため注意が必要です。

ご飯やパンの量を控えめにし、甘い飲み物やお菓子はできるだけ控えることが大切です。

脂質の摂りすぎ(飽和脂肪酸など)

血液中の中性脂肪を増やし、LDLコレステロールも増加させ、動脈硬化リスクを高めます。

揚げ物や肉の脂身を減らし、魚や植物性の油(オリーブオイルなど)を意識して摂りましょう。

アルコールの飲み過ぎ

肝臓での中性脂肪合成を促進します。アルコール自体も高カロリーのため、過剰摂取は避けるべきです。

飲酒量を減らし、週に2~3日以上の「休肝日(きゅうかんび)」を設けることをお勧めします。


運動不足や肥満が引き起こす悪循環

現代社会では、デスクワークの増加や便利な交通機関の普及により、体を動かす機会が減少しています。この運動不足と、それに伴う肥満は、中性脂肪が高い状態を作り出す大きな原因となります。


運動不足が中性脂肪に与える影響

私たちの体は、活動することでエネルギーを消費します。

運動量が少ないと、食事から摂ったエネルギーが消費されずに体の中に余ってしまいがちです。

この余ったエネルギーが、中性脂肪として体に蓄積されやすくなります。

特に、脂肪を効率良く燃焼させる「有酸素運動(ゆうさんそうんどう)」は、中性脂肪値を下げるために非常に有効です。

ウォーキングや軽いジョギング、水泳など、無理なく続けられる運動を生活に取り入れることが推奨されます。


肥満との関係性:内臓脂肪型肥満の悪循環

肥満、特に内臓の周りに脂肪が多くつく「内臓脂肪型肥満(ないぞうしぼうがたひまん)」は、体の中で脂肪細胞から中性脂肪が放出されやすくなるなど、さまざまな代謝の異常を引き起こします。

これにより、肝臓での中性脂肪の合成がさらに促進され、血液中の中性脂肪がどんどん増えていくという悪循環に陥ってしまいます。

内臓脂肪型肥満は、動脈硬化を促進するリスク要因でもあります。

高中性脂肪血症はLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の増加を介して「動脈硬化(どうみゃくこうか)」を促進します。

その結果、心筋梗塞や脳卒中などの「心血管病(しんけっかんびょう)」のリスクを高めることにつながるため、その管理は動脈硬化性疾患予防の観点から非常に重要です。


適度な有酸素運動を取り入れ、適正な体重を維持することが中性脂肪改善の鍵となります。まずは「一日一駅分歩く」「エレベーターではなく階段を使う」といった小さな目標から始めて、体を動かす習慣を身につけていきましょう。無理なく継続できる運動を見つけることが大切です。


ストレスと睡眠不足が中性脂肪を上げる?

日々の忙しさや人間関係の悩みなど、現代を生きる私たちは様々なストレスを抱えがちです。また、夜遅くまでスマートフォンを見たり、仕事が忙しかったりして、十分な睡眠がとれていない方も多いのではないでしょうか。実は、ストレスや睡眠不足といった生活習慣も、中性脂肪値を上昇させる意外な原因となることがあります。


ストレスが中性脂肪に与える影響

ストレスを感じると、私たちの体は副腎から「コルチゾール」というホルモンを分泌します。

このコルチゾールは、血糖値を上げたり、食欲を増進させたりする働きがあります。

結果として、糖質の摂取量が増えたり、血糖値を下げる「インスリン」というホルモンの働きが悪くなったりすることで、肝臓での中性脂肪の合成が促進されてしまうのです。

また、ストレスからくる過食(食べ過ぎ)も、中性脂肪増加の一因となります。


睡眠不足が中性脂肪に与える影響

睡眠不足は、食欲を増進させる「グレリン」というホルモンの分泌を増やし、食欲を抑える「レプチン」というホルモンの分泌を減らすことが知られています。

これにより、私たちは無意識のうちについつい食べ過ぎてしまい、総摂取カロリーが増加しやすくなります。

さらに、睡眠不足はインスリンの効きが悪くなる「インスリン抵抗性(いんすりんていこうせい)」を引き起こし、中性脂肪が体に蓄積されやすい状態にしてしまう可能性があります。

規則正しい睡眠習慣を心がけることは、食欲コントロールと血糖値の安定に繋がり、結果として中性脂肪の改善に役立ちます。

要因

中性脂肪への影響メカニズム

対策のヒント

ストレス

ストレスホルモン(コルチゾール)が血糖値を上げ、食欲増進を促します。インスリンの働きを悪くし、中性脂肪合成を促進します。

リラックスできる時間を作る(入浴、軽い運動、趣味など)。ストレスの原因や対処法を見つめ直すことが大切です。

睡眠不足

食欲増進ホルモン(グレリン)が増え、食欲抑制ホルモン(レプチン)が減るため、過食につながります。インスリン抵抗性を引き起こします。

規則正しい睡眠習慣を心がけ、十分な睡眠時間を確保しましょう。寝る前のカフェインやアルコールを控えることも有効です。

中性脂肪を下げるためには、食生活や運動習慣だけでなく、心身のリラックスと質の良い睡眠も非常に大切です。これらは互いに影響し合い、健康状態全体を左右する要因となります。


隠れた病気(糖尿病や甲状腺疾患など)が原因となることも

健康診断で中性脂肪が高いと指摘された場合、多くは食生活や運動不足といった生活習慣が原因です。しかし、中には思わぬ病気が背景に隠れていることもあります。これを「二次性高脂血症(にじせいこうしけっしょう)」と呼び、他の病気が原因で中性脂肪値が上昇する状態を指します。


中性脂肪を上げてしまう可能性のある病気の例

  1. 糖尿病(とうにょうびょう)

    血糖値が高い状態が続くと、インスリンというホルモンの働きが悪くなります。

    これにより、肝臓で中性脂肪が作られやすくなってしまいます。

    特に、血糖のコントロールが不十分な糖尿病患者さんでは、中性脂肪値は高くなりやすい傾向にあります。

    糖尿病患者さんの血糖コントロールは、中性脂肪改善のための重要な要素の一つです。


  2. 甲状腺機能低下症(こうじょうせんきのうていかしょう)

    甲状腺ホルモンは、体の代謝全体をコントロールする大切なホルモンです。

    このホルモンの分泌が低下すると、脂質の代謝が悪くなり、中性脂肪だけでなくコレステロール値も上昇することがあります。

    疲れやすい、むくみやすいなどの症状があれば、甲状腺機能の検査も検討が必要です。


  3. 腎臓病(じんぞうびょう)

    腎臓の機能が低下すると、血液中のタンパク質が尿に漏れ出るとともに、肝臓で脂質が多く作られるようになります。

    これにより、中性脂肪値が高くなることがあります。

    腎臓病は自覚症状が出にくいことも多く、健康診断での指摘が重要です。


  4. 急性膵炎(きゅうせいすいえん)

    これは特に重要な点です。血液中の中性脂肪が非常に高値、一般的に「500mg/dL以上」になると、「急性膵炎(きゅうせいすいえん)」という命に関わる重篤な病気を引き起こすリスクが格段に高まります。

    500mg/dL以上の中性脂肪値は急性膵炎など重篤な合併症のリスクがあるため、早期の医学的介入が求められる状態です。

    もし健診で高い値を指摘されたら、症状がなくてもすぐに医療機関を受診してください。

    腹痛や背中の痛み、吐き気などの症状がある場合は、緊急性が高いため、ためらわずに病院へ行くことが大切です。


これらの病気が原因となっている場合、それぞれの病気の治療を行うことで、中性脂肪値も改善に向かうことが期待できます。自己判断せずに、まずは内科を受診し、必要な検査を受けて原因を特定することが大切です。健康診断の結果に異常があったら、放置せずに早めに医療機関を受診しましょう。


家族歴がある場合の注意点と遺伝的要因

中性脂肪の高さは、日々の生活習慣だけでなく、遺伝的な要因も関係している場合があります。「家族性高脂血症(かぞくせいこうしけっしょう)」のように、ご家族の中に中性脂肪やコレステロールが高い方がいる場合、あなたも体質的に中性脂肪が高くなりやすい可能性があります。


家族性高脂血症とは

遺伝的な要因により、血液中の脂質(中性脂肪やコレステロール)が非常に高くなる病気です。

特定の酵素の働きが悪かったり、脂質を処理する細胞の受け取り手(受容体)に異常があったりすることで、体が脂質をうまく代謝できずに血液中に蓄積してしまうケースがあります。

この体質は世代を超えて受け継がれることがあり、生活習慣に注意していても中性脂肪が高くなりやすい傾向が見られます。


遺伝的要因がある場合の注意点と動脈硬化のリスク

家族性高脂血症の場合、若いうちから「動脈硬化(どうみゃくこうか)」が進みやすい傾向があるため、健康診断での数値に特に注意が必要です。

動脈硬化とは、血管が硬くなったり、血管の中にプラークという脂質の塊が溜まったりして、血管が狭くなる状態を指します。

自覚症状がないまま病気が進行してしまうこともあるため、定期的な健康チェックが欠かせません。

高中性脂肪血症はLDLコレステロール(悪玉コレステロール)増加を介して動脈硬化を促進し、心筋梗塞や脳梗塞などの心血管病リスクを高めるため、その管理は動脈硬化性疾患予防の観点から非常に重要です。


もし、ご家族の中に中性脂肪が高い方や、比較的若い年齢で心筋梗塞や脳梗塞などの病気を経験された方がいらっしゃる場合は、一度医師に相談し、ご自身の体質について詳しく調べてもらうことをおすすめします。遺伝的な要因がある場合でも、食生活の見直しや適度な運動といった生活習慣の改善は非常に重要です。しかし、それだけでは十分に改善しないケースもあるため、生活習慣の改善で効果が見られない場合や、高リスク群においては、医師の判断に基づき薬物療法が検討されることもあります。医師と相談しながら、あなたに合った適切な治療計画を立てていくことが、将来の健康を守る鍵となるでしょう。ご家族みなさんで、定期的な検査を受け、健康意識を高めていくことが、とても大切です。



中性脂肪を下げるための食事・運動・薬の具体的な方法

健康診断で中性脂肪が高いと指摘されたとき、「どうすればいいのだろう」と不安に感じる方は少なくありません。自覚症状がないため、つい後回しにしてしまいがちですが、放置すると将来の健康に大きな影響を及ぼす可能性があります。しかし、ご安心ください。私は内科医として、多くの方が中性脂肪の改善に成功する姿を見てきました。中性脂肪を下げるためには、日々の生活習慣の見直しが非常に重要です。具体的な改善策を実践することで、多くの場合、数値の改善が期待できます。

この章では、まず食事や運動といった日々の習慣から見直していくための具体的な方法をお話しします。もし生活習慣の改善だけでは十分な効果が得られない場合や、中性脂肪の値が非常に高い場合には、医師と相談しながら薬による治療も検討していくことになります。


食事改善のポイント5つ:糖質・脂質のコントロール術

中性脂肪を効率的に下げるためには、食生活の改善が非常に大切です。私たちの体にとって、脂質は水に溶けにくい性質を持っています。そのため、血液中で運ばれる際には「リポタンパク質」という特別な粒子に乗って移動しています。過剰な脂質や糖質は、このリポタンパク質のバランスを崩し、中性脂肪の蓄積につながるのです。

特に、総摂取カロリー、糖質、脂質、アルコールの量を見直すことが効果的です。ここでは、具体的な食事改善のポイントを5つご紹介します。


  1. 総摂取カロリーを適切にする

    食べ過ぎは、余分なエネルギーが中性脂肪として蓄積される最大の原因です。

    ご自身の活動量に見合ったカロリー摂取量を意識しましょう。

    例えば、成人男性で約2200kcal、成人女性で約1800kcalが目安です(活動量によって異なります)。

    消費しきれなかったエネルギーは、主に肝臓で「超低密度リポタンパク質(VLDL)」という形で血液中に放出されます。

    VLDLは中性脂肪を多く含むリポタンパク質の一種であり、この量が増えると中性脂肪値も上昇します。


  2. 糖質の摂りすぎに注意する

    ご飯、パン、麺類などの炭水化物、お菓子、清涼飲料水に多く含まれる糖質は、体内でエネルギーとして使われなかった場合、肝臓で中性脂肪に変換されて蓄えられます。

    特に、清涼飲料水や加工食品に多い「果糖(かとう)」や砂糖の摂取量を減らすことが大切です。

    血糖値の急激な上昇を避けるためにも、ゆっくりと消化される「複合糖質」を選ぶように心がけましょう。


  3. 質の良い脂質を選ぶ

    肉の脂身やバター、ラード、加工食品に多く含まれる「飽和脂肪酸(ほうわしぼうさん)」や「トランス脂肪酸(とらんすしぼうさん)」の摂取は控えめにしましょう。

    これらの脂質は中性脂肪を増やし、動脈硬化を促進するLDLコレステロール(悪玉コレステロール)も増加させる傾向があります。

    代わりに、魚に多く含まれる「EPA(エイコサペンタエン酸)」や「DHA(ドコサヘキサエン酸)」などの「n-3系多価不飽和脂肪酸」を積極的に摂るのがおすすめです。

    オリーブオイルやアボカドに含まれる「不飽和脂肪酸」も良い選択肢です。

    これらの脂質は、中性脂肪の合成を抑え、分解を促進する働きが期待できます。


  4. 食物繊維を豊富に摂る

    野菜、きのこ、海藻、豆類、全粒穀物などに含まれる食物繊維は、糖質の吸収を緩やかにし、食後の急激な血糖値上昇とそれに伴う中性脂肪の上昇を抑える効果があります。

    また、腸内環境を整え、コレステロールの排出を促す働きも期待できます。

    毎食、積極的に取り入れるように心がけましょう。

    野菜を食事の最初に食べる「ベジファースト」も効果的です。


  5. アルコールの摂取量を控える

    アルコールは肝臓で中性脂肪の合成を促進するため、飲酒量が多い方は特に注意が必要です。

    アルコール自体もカロリーが高く、飲みすぎは総摂取カロリーの増加につながります。

    飲酒の頻度や量を減らすことで、中性脂肪値の改善につながります。

    週に2〜3日以上の「休肝日(きゅうかんび)」を設けることをお勧めします。

食事改善のポイント

具体的な対策

医師からのアドバイス

1. 総摂取カロリーの調整

ご自身の活動量に見合ったカロリー摂取を意識する。食べ過ぎを防ぎ、腹八分目を心がける。

余分なエネルギーは肝臓でVLDLとなり、中性脂肪として蓄積されます。

2. 糖質のコントロール

ご飯、パン、麺類は控えめにし、清涼飲料水や菓子類を減らす。特に果糖に注意。

糖質は体内で中性脂肪に変わりやすいエネルギー源です。

3. 質の良い脂質の選択

肉の脂身、揚げ物、加工食品の脂質を減らし、青魚(EPA・DHA)や植物性油(オリーブオイル)を積極的に摂る。

魚の油に含まれるn-3系多価不飽和脂肪酸は、中性脂肪の合成を抑える働きが期待されます。

4. 食物繊維の摂取

野菜、きのこ、海藻、豆類、全粒穀物を毎食取り入れる。食事の最初に野菜を食べる「ベジファースト」を実践。

糖質の吸収を緩やかにし、食後の血糖値上昇を抑えることで、中性脂肪の増加を防ぎます。

5. アルコールの摂取量制限

飲酒量、飲酒頻度を減らす。週に2〜3日以上の休肝日を設ける。

アルコールは肝臓での中性脂肪合成を促進します。


運動習慣で中性脂肪を効率的に減らすコツ

食事改善と並行して、適度な運動を取り入れることは中性脂肪を下げる上で非常に効果的です。運動によって体内のエネルギーが消費され、脂肪が燃焼されやすくなります。私は日々の診療で、運動習慣のない方が「何から始めれば良いか」と悩む姿をよく目にします。大切なのは、無理なく継続できる運動を見つけ、習慣にすることです。


  1. 有酸素運動をメインにする

    ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリングなどが代表的な有酸素運動です。

    これらは酸素を使って体脂肪をエネルギーとして燃焼させるため、中性脂肪を効率的に減らすのに役立ちます。

    米国心臓協会(AHA)など多くの専門機関では、中程度の強度の有酸素運動を週に合計150分以上行うことを推奨しています。

    1回30分以上、週に5回を目指すのが良いでしょう。

    運動の目安は「ややきつい」と感じる程度で、軽く汗ばむくらいが効果的です。


  2. 運動時間と頻度を意識する

    最初は短い時間からでも構いませんので、継続することを目標に始めましょう。

    例えば、1回10分の運動を1日3回行うなど、細切れでも効果は期待できます。

    大切なのは、習慣化し、運動量を徐々に増やしていくことです。


  3. 筋力トレーニングの併用で基礎代謝アップ

    有酸素運動だけでなく、軽い筋力トレーニング(レジスタンス運動)を組み合わせることで、より効率的に中性脂肪を減らすことができます。

    筋肉量が増えると、消費カロリーが増える「基礎代謝(きそたいしゃ)」が向上し、太りにくい体質へと変わっていきます。

    また、筋肉は体内で糖を消費する働きも持つため、中性脂肪の蓄積を防ぐことにも繋がります。

    週に2〜3回、自宅でできるスクワットや腕立て伏せなどを取り入れてみましょう。


  4. 無理なく楽しく続ける工夫

    運動が苦手な方や運動経験が少ない方は、いきなり高い目標を設定すると挫折しやすくなります。

    ご自身の体力レベルやライフスタイルに合わせて、無理なく続けられる運動を見つけることが大切です。

    友人や家族と一緒に運動したり、好きな音楽を聴きながらウォーキングしたりするのも良いでしょう。

    運動日誌をつけたり、スマートフォンアプリで歩数や運動時間を記録したりすると、達成感を味わえ、モチベーションの維持にもつながります。

運動の種類

中性脂肪への効果

継続のコツ

有酸素運動

体脂肪をエネルギーとして燃焼させ、直接的に中性脂肪を減少させます。心肺機能も向上します。

1回30分以上、週3回以上を目標に。無理なく「ややきつい」と感じる強度で。楽しみながら続ける工夫を。

筋力トレーニング

筋肉量が増加し、基礎代謝が向上。消費カロリーが増え、中性脂肪が蓄積しにくい体質になります。

週2〜3回、自宅でできる簡単な筋トレから。全身の大きな筋肉を鍛えることが効率的です。


自宅でできる!無理なく続けられる運動メニュー

「運動した方がいいのは分かっているけれど、ジムに行く時間がない」「運動は苦手で続かない」という方もいらっしゃるでしょう。ご安心ください。特別な道具も必要なく、自宅や身近な場所で手軽に始められる運動はたくさんあります。日々の生活の中に少しずつ運動を取り入れることで、中性脂肪の改善を目指しましょう。

運動の種類

具体的な内容

中性脂肪への効果

継続のポイント

ウォーキング

いつもより少し速足で、背筋を伸ばして歩く。腕を大きく振ることを意識しましょう。

全身運動で脂肪燃焼を促進。血管の健康維持にも繋がります。

毎日10分から始め、慣れてきたら時間を伸ばしましょう。通勤・買い物時に一駅分歩くなど、生活に取り入れるのがおすすめです。

階段の利用

エレベーターやエスカレーターの代わりに階段を使う。一段ずつ丁寧に昇降しましょう。

下半身の大きな筋肉を使い、効率的にエネルギーを消費します。

毎日意識的に続けることで、徐々に体力が向上します。最初は無理せず、できる範囲で。

かかと上げ

立った状態で、ゆっくりかかとを上げ下げする運動。つま先立ちと戻す動作を繰り返します。

ふくらはぎの筋肉を鍛え、血行促進効果も。

テレビを見ながら、料理をしながらなど、スキマ時間に手軽にできます。10回〜20回を1セットとして数回繰り返しましょう。

スクワット

椅子に座るようにゆっくり腰を下ろす運動。太ももが床と平行になるくらいまで下げます。

太ももの大きな筋肉を鍛え、基礎代謝アップに効果的です。血糖値のコントロールにも役立ちます。

最初は回数を少なくし、正しいフォームで行うことを意識しましょう。10回〜15回を1セットとして、無理のない範囲で。

ストレッチ

就寝前や起床時、体が硬いと感じるときに行う。呼吸を意識しながらゆっくり伸ばしましょう。

柔軟性を高めるだけでなく、血行促進やリフレッシュ効果も期待できます。

毎日少しずつでも良いので習慣にしましょう。継続することで運動による疲労回復にも繋がります。

これらの運動は特別な道具も必要なく、自分のペースで始められます。スマートフォンアプリで歩数や運動時間を記録したり、達成感を味わうことでモチベーションの維持にもつながります。毎日少しずつでも良いので、継続することを意識して、運動を習慣化していきましょう。


薬による治療:種類、効果、副作用と費用

食事療法や運動療法といった生活習慣の改善を継続しても、中性脂肪の値が十分に下がらない場合があります。また、中性脂肪が非常に高く、心臓病、脳卒中、急性膵炎などの合併症のリスクが高いと医師が判断した場合には、薬による治療が検討されます。これは、動脈硬化性疾患の予防という観点からも非常に重要です。

主な薬の種類とその特徴は以下の通りです。


  1. フィブラート系薬剤

    • 主な働き

      • 肝臓での中性脂肪の合成を抑えるとともに、血液中の中性脂肪を分解する酵素の働きを促進します。

      • これにより、血液中の中性脂肪(特にVLDL)の濃度を効率的に低下させます。


    • 注意点・副作用(一般的なもの)

      • 消化器症状(吐き気、腹痛など)や肝機能障害などが起こることがあります。

      • 他の脂質異常症治療薬(スタチンなど)との併用には注意が必要で、副作用のリスクが高まることがあるため、必ず医師の指示に従ってください。


  2. EPA製剤(エイコサペンタエン酸)

    • 主な働き

      • 魚の油に含まれる「多価不飽和脂肪酸(たかふほうわしぼうさん)」であるEPAを主成分とする薬です。

      • 中性脂肪の合成を抑え、血中の濃度を低下させる効果があります。

      • 特に、動脈硬化の予防効果も期待されており、心血管イベントの発生を抑制する研究結果も報告されています。


    • 注意点・副作用(一般的なもの)

      • 出血傾向(特に血液をサラサラにする薬を服用している場合)や消化器症状などが起こることがあります。


これらの薬は、医師が患者さんの血液検査の結果や、年齢、持病、合併症のリスクなどを総合的に判断して処方します。自己判断で服用を中断したり、量を変更したりすると、治療効果が得られなかったり、症状が悪化したりする可能性がありますので、必ず医師の指示に従ってください。

費用については、これらの薬は健康保険が適用されます。そのため、ご自身の健康保険の自己負担割合(1割、2割、3割など)に応じて費用が発生します。具体的な費用については、処方される薬の種類や量、医療機関によって異なるため、主治医や薬剤師にご確認ください。


受診の目安と専門医(内科・循環器内科)への相談

健康診断で中性脂肪が高いと指摘された場合、「まだ自覚症状がないから」と放置してしまう方もいらっしゃるかもしれません。しかし、中性脂肪が高い状態は、動脈硬化の進行や、将来的な心臓病、脳卒中、そして特に重度の場合には急性膵炎(きゅうせいすいえん)という命に関わる重篤な病気を引き起こすリスクを高めることが知られています。動脈硬化性疾患の予防という観点からも、適切なタイミングで医療機関を受診し、専門医に相談することが大切です。


受診を検討する目安

  • 健康診断で中性脂肪値が150mg/dLを超えていると指摘された場合

    この数値は、生活習慣を見直すべき大切なサインです。

  • すでに高血圧、糖尿病、肥満など、他の生活習慣病がある場合

    中性脂肪が高いことは、これらの病気と密接に関連しており、合併症のリスクをさらに高めます。

  • 家族に中性脂肪が高い方や、若年で心血管病を経験した方がいる場合

    遺伝的要因(家族性高脂血症)が関係している可能性も考慮されます。

  • 食事や運動などの生活習慣を改善しても、中性脂肪の値がなかなか下がらない場合

    生活習慣の改善だけでは不十分なケースもあります。

  • 中性脂肪値が500mg/dLを超えるような非常に高い値の場合

    この数値は急性膵炎など重篤な合併症のリスクが格段に高まります。

    症状がなくても、一刻も早い専門医による医学的介入が求められる状態です。

    もし健診でこのような高い値を指摘されたら、ためらわずにすぐに医療機関を受診してください。

    腹痛や背中の痛み、吐き気などの症状がある場合は、緊急性が高いため、速やかに病院へ行くことが大切です。


相談すべき専門医

中性脂肪が高い場合の診療は、一般的に「内科」または「循環器内科」が専門となります。

  • 内科

    全身の状態を総合的に診察し、中性脂肪が高くなった原因を調べます。

    生活習慣改善のアドバイスや、必要に応じた薬物療法を行います。

    他の生活習慣病との関連性も考慮しながら、全体的な治療方針を立てる専門医です。

    まずはかかりつけの内科医に相談するのが良いでしょう。

  • 循環器内科

    中性脂肪が高いことが、心臓や血管への影響(動脈硬化など)を心配される場合には、循環器内科を受診することも有効です。

    血管の状態を詳しく検査し、心血管病のリスクを評価する専門医です。

    動脈硬化の進行度合いを知りたい場合や、心臓病の既往がある方にお勧めします。


中性脂肪の管理は、ご自身の健康状態を把握し、健康を守るための行動をとることが重要です。定期的な検査を受け、医師との相談を通じて、ご自身に合った適切な治療計画を立てていきましょう。私たちは、あなたの健康を全力でサポートいたします。



中性脂肪Q&A

健康診断で「中性脂肪が高い」と指摘されたとき、多くの患者さんが「どうしたらいいのだろう」「どんな疑問を解決すればいいのか」と不安を感じるかもしれません。私は内科医として、日々の診療でこのような疑問に多く接してきました。ここでは、皆さんが抱くであろう代表的な質問にお答えし、ご自身の健康状態を正しく理解し、適切な行動をとるための一助となれば幸いです。


Q1: 健康診断で中性脂肪が高いと言われましたが、すぐに薬を飲む必要がありますか?

中性脂肪が高いと指摘されても、必ずしもすぐに薬物療法が必要となるわけではありません。まず何よりも大切なのは、日々の生活習慣を見直すことです。

  • 生活習慣改善が最優先

    食べ過ぎ、飲み過ぎ、運動不足といった生活習慣は、中性脂肪が高くなる大きな原因です。

    まずは、食生活の調整、適度な運動、禁煙、節酒などの生活習慣改善に取り組みます。

    特に、食事では総摂取カロリー、糖質、脂質、アルコールの摂取量を適切に管理することが重要です。

  • 医師による総合的な判断

    医師は、中性脂肪の数値だけでなく、患者さんの年齢、他の検査結果(LDLコレステロール、血糖値、血圧など)、喫煙歴、家族歴、さらに心臓病や脳卒中の危険因子なども総合的に判断します。

    生活習慣の改善を数ヶ月間続けた後に再度検査を行い、数値の変化を確認することが一般的です。

  • 薬物療法が検討されるケース

    生活習慣の改善だけでは中性脂肪値が十分に下がらない場合があります。

    中性脂肪値が非常に高く、特に500mg/dLを超えるような状態では、急性膵炎(きゅうせいすいえん)という命に関わる重篤な合併症のリスクが高まります。

    すでに心臓病や脳卒中の既往がある方、またはそのリスクが高いと判断される方。

    このような状況では、動脈硬化性疾患の予防という観点からも、薬物療法が検討されます。

大切なのは自己判断せず、かかりつけ医と相談しながら、あなたに合った治療方針を見つけることです。


Q2: 中性脂肪の改善には、どのくらいの期間がかかりますか?

中性脂肪の改善にかかる期間は、元の数値や生活習慣の改善の度合い、そして個人の体質によって大きく異なります。

  • 数ヶ月で変化が現れることも

    一般的には、食生活や運動習慣を本格的に見直し始めてから、数ヶ月程度で中性脂肪の数値に良い変化が見られることが多いです。

    例えば、食事内容の調整やウォーキングを毎日続けることで、比較的早く効果を実感する方もいらっしゃいます。

  • 継続が最も重要

    一時的に数値が下がっても、そこで改善を止めてしまうと、再び中性脂肪値が上昇してしまう可能性があります。

    中性脂肪の管理は「継続」が鍵です。焦らず、無理のない範囲で健康的な生活習慣を長く続けることが成功への道です。

    目標とする数値や治療期間の目安については、定期的に主治医と相談し、進捗を確認しながら進めていきましょう。


Q3: 数値が下がれば、もう安心しても良いのでしょうか?

中性脂肪の数値が下がったとしても、そこで完全に安心できるわけではありません。これは、中性脂肪の高さが引き起こすリスクが多岐にわたるためです。

  • 根本的な原因の解決が大切

    数値が下がったのは、生活習慣の改善や薬物療法のおかげであることがほとんどです。

    中性脂肪が高くなった根本的な原因、例えば不適切な食生活や運動不足などが完全に解決されていないと、再び数値が上昇する可能性があります。

  • 動脈硬化は多因子で進行

    動脈硬化(どうみゃくこうか)は、中性脂肪の数値だけでなく、LDLコレステロール(通称「悪玉コレステロール」)、血糖値、血圧など、様々な要因が複雑に絡み合って進行します。

    中性脂肪値が正常範囲内になったとしても、他の検査値に異常があれば、動脈硬化のリスクは依然として存在します。

  • 継続的な健康管理の必要性

    中性脂肪値が安定していても、定期的に健康診断を受け、すべての検査値を総合的にチェックすることが大切です。

    一度改善した生活習慣を維持し、長期的な視点で健康管理を続けることが、将来の心臓病や脳卒中などの重大な病気を防ぐことに繋がります。


Q4: 若い世代でも中性脂肪が高いのは問題ですか?

はい、若い世代であっても中性脂肪が高いのは非常に問題であり、決して放置してはいけません。

  • 若年層での増加傾向

    現代では食生活の欧米化や運動不足により、20代、30代といった若い世代でも中性脂肪が高い方が増えています。

    「まだ若いから大丈夫」と安易に考えるのは危険です。

  • 将来のリスクが高まる

    若いうちから中性脂肪が高い状態が長く続くと、血管の内側にコレステロールが溜まりやすくなり、動脈硬化が早く進行してしまいます。

    その結果、将来的に心筋梗塞(しんきんこうそく)や脳卒中(のうそっちゅう)、糖尿病(とうにょうびょう)などの生活習慣病を発症するリスクが格段に高まります。

  • 早期の対策が重要

    自覚症状がない場合でも、健康診断で指摘されたら、すぐに生活習慣の見直しを始めることが大切です。

    若い時期からの適切な対策は、長期的な健康を守る上で最も効果的な投資と言えるでしょう。


Q5: 中性脂肪は遺伝と関係がありますか?

中性脂肪が高い原因には、遺伝的な要因と、日々の生活習慣が大きく影響する要因の両方があります。

  • 遺伝的要因(原発性高脂血症)

    ご家族に中性脂肪やコレステロールが高い方が多い場合、遺伝的な体質が関係している可能性があります。

    これを「原発性高脂血症(げんぱつせいこうしけっしょう)」と呼びます。

    特定の酵素の働きが悪かったり、脂質を処理する細胞の受け取り手(受容体)に異常があったりすることで、体が脂質をうまく代謝できずに血液中に蓄積してしまうケースです。

    若い年齢で脂質異常症が見つかることも特徴です。

  • 他の病気による要因(続発性高脂血症)

    糖尿病、甲状腺機能低下症(こうじょうせんきのうていかしょう)、腎臓病などの他の病気や、特定の薬剤の服用が原因で中性脂肪が高くなることもあります。

    これらは「続発性高脂血症(ぞくはつせいこうしけっしょう)」と呼ばれます。

    例えば、血糖コントロールが不十分な糖尿病患者さんでは、中性脂肪が作られやすくなります。

  • 家族歴の確認と医師への相談

    遺伝的な背景がある場合でも、食生活の見直しや適度な運動といった生活習慣の改善は非常に重要です。

    しかし、それだけでは十分に改善しないケースや、若くして動脈硬化のリスクが高いケースでは、医師の判断に基づき薬物療法が検討されることもあります。

    ご自身の家族歴を把握し、気になる場合は一度医師に相談して詳しい検査を受けることをお勧めします。



まとめ

健康診断で中性脂肪が高いと指摘され、「どうすれば…」と不安に思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。中性脂肪が高い状態は、自覚症状がなくても動脈硬化や心血管病、さらに急性膵炎など、将来の健康を脅かすリスクを高める可能性があります。ご自身の体のサインとして、決して軽視せず受け止めることが大切です。 まずは食生活や運動習慣を見直し、規則正しい生活を心がけることから始めてみませんか。生活習慣の改善でも数値が下がらない場合や、数値が非常に高い場合は、早めに内科や循環器内科の専門医にご相談ください。私たち医療従事者が、あなたに合った改善策を一緒に考え、サポートさせていただきます。定期的な検査と適切なケアで、健やかな未来を守っていきましょう。




 
 
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