top of page

糖尿病の新しい薬 リベルサスについて医師が解説

  • 14 時間前
  • 読了時間: 32分

「忙しい人向け|1分要約スライド」



糖尿病治療の進化により、患者さんの負担を減らし、より効果的な選択肢が求められています。「注射は避けたい」「体重も気になる」といった声に応える画期的な新薬が「リベルサス」。世界初の経口GLP-1受容体作動薬として注目です。


リベルサスは、飲み薬で血糖値を効果的にコントロールし、体重減少効果も期待できる点が魅力です。臨床試験では数ヶ月の服用で2~4kg程度の体重減少が報告されており、多くの患者さんにとって新たな希望となるでしょう。ただし、特性や注意点を正しく理解することは不可欠です。


この記事では、医師がリベルサスの画期的なメカニズムから、期待できる効果、正しい服用方法、費用、そして注射薬マンジャロとの違いまで詳しく解説。あなたの糖尿病治療に新たな光を当てるこの情報を、ぜひ参考にしてください。



糖尿病の新しい薬 リベルサスについて医師が解説

糖尿病の治療は日々進歩しており、新しい治療薬の登場によって、患者さんの選択肢も広がっています。血糖コントロールはもちろんのこと、より負担の少ない方法で、充実した生活を送りたいと願う方も少なくないでしょう。今回は、そんな新しい選択肢の一つである「リベルサス」について、医師が詳しく解説します。



リベルサスとは?知っておきたい効果と特徴

リベルサスは、これまでの糖尿病治療薬とは異なる、画期的な特徴を持つ飲み薬です。血糖値を下げるだけでなく、体重減少効果も期待できることから、注目を集めています。ご自身の治療法を考える上で、リベルサスがどのような薬なのか、その特徴を一緒に見ていきましょう。


世界初の経口GLP-1受容体作動薬である理由

「GLP-1受容体作動薬」という種類のお薬は、これまで主に注射剤として使われてきました。血糖値を下げる効果が高い反面、毎日または週に1回の注射が必要なため、治療をためらう患者さんも少なくありませんでした。


そんな中、リベルサスは、世界で初めての「経口(飲み薬)のGLP-1受容体作動薬」として開発され、2型糖尿病の治療に新たな選択肢をもたらしました。これは、医学の進歩においても「画期的なブレイクスルー」と評価されています。


この画期的な開発を可能にしたのが、「サルカプロザートナトリウム(SNAC)」という成分です。リベルサスの主成分である「セマグルチド」は、実は消化酵素によってすぐに分解されやすい「ペプチド」というタンパク質の一種です。そのため、そのまま口から飲んでも、胃や腸で吸収されにくいという大きな課題がありました。


そこで、SNACがセマグルチドが体内で効果を発揮できるように助ける役割を担います。SNACは、米国食品医薬品局(FDA)によって安全性が認められた「GRASステータス」を持つ成分であり、その安全性も高く評価されています。


SNACの主な働きは、以下の表にまとめることができます。

SNACの主な働き

具体的な作用

分解抑制

胃の中でセマグルチドが消化酵素(ペプシン)で分解されるのを防ぎます。

吸収促進

胃の粘膜の細胞膜の透過性を高め、セマグルチドが吸収されやすい状態にします。

単量体化促進

セマグルチドが吸収されやすい単体(小さな分子)になるのを助けます。

局所pH上昇

胃の中の局所的な酸性度(pH)を一時的に上げることで、セマグルチドが分解されにくい環境を作ります。

このように、SNACは胃の中でセマグルチドが分解されにくく、効率よく吸収されるように様々な工夫を凝らしています。リベルサス錠の約80%がSNACで構成されていることからも、その重要性が分かります。セマグルチドは、主に小腸ではなく胃から吸収されるという特異な性質を持っています。

そのため、服用方法が適切でないと、血中の薬の濃度に個人差が出やすいことが報告されています。医師の指示に従い、正しく服用することが、リベルサスの効果を最大限に引き出すために非常に大切です。


血糖値を下げるメカニズムとインスリン分泌促進作用

リベルサスの有効成分であるセマグルチドは、「GLP-1」というホルモンに似た働きをします。GLP-1は、私たちが食事を摂ったときに、腸から分泌される「インクレチン」と呼ばれるホルモンの一つです。このGLP-1が、体の中で血糖値を下げるために重要な役割を果たします。

リベルサスが血糖値を下げる主なメカニズムは、主に次の2つです。


  • インスリン分泌の促進

血糖値が高いときに限り、膵臓からインスリンが分泌されるのを促します。

インスリンは、血液中の糖分を細胞に取り込ませて血糖値を下げる「唯一のホルモン」です。

血糖値が低い時にはインスリン分泌を促進しないため、必要以上に血糖値が下がりすぎる「低血糖」を起こしにくいという特徴があります。これは、従来のインスリン製剤や一部の飲み薬との大きな違いです。


  • グルカゴン分泌の抑制

膵臓から分泌される「グルカゴン」というホルモンは、血糖値を上げる働きをします。

糖尿病の患者さんでは、このグルカゴンの分泌が過剰になりやすい傾向があります。

リベルサスは、このグルカゴンの分泌を抑えることで、肝臓から血液中に糖が放出されすぎないようにし、血糖値の上がりすぎを防ぎます。


このように、リベルサスは血糖値の状態に合わせて、インスリン分泌を自然に調整し、さらに血糖値を上げるホルモンも抑えることで、血糖コントロールを助けます。これにより、安定した血糖値を保つことが期待でき、糖尿病による合併症のリスクを減らすことにも繋がります。


体重減少が期待できる理由とダイエット効果

リベルサスは、血糖値を下げる効果に加えて、体重減少が期待できるという特徴も持っています。これは、糖尿病患者さんにとって、血糖コントロールと並んで非常に重要なメリットとなるでしょう。なぜなら、多くの2型糖尿病患者さんは肥満や肥満傾向があり、体重を減らすことが糖尿病治療の基本だからです。

リベルサスの有効成分であるセマグルチドが、以下のような働きをすることで体重減少が実現されます。


  • 食欲の抑制

脳にある食欲をコントロールする部分(視床下部など)に直接働きかけます。

自然な形で食欲を抑える効果が期待でき、食事の量を減らし、摂取カロリーを抑えることにつながります。

「食事の量が減った」「間食をしなくなった」という患者さんの声もよく聞かれます。


  • 胃の内容物の排出を遅らせる

胃から腸へ食べ物が送られる速度を緩やかにする作用があります。

その結果、食事をした後の満腹感が長く続き、空腹を感じにくくなります。

これにより、間食を減らしたり、次の食事までの量を自然と減らしたりすることに繋がり、結果的に体重減少を促します。


これらの作用によって、体脂肪の減少を促し、体重の減少が期待できます。実際に、臨床試験では14mgのリベルサスを数ヶ月間継続して服用した場合に、2~4kg程度の体重減少が報告されています。しかし、効果には個人差があることも忘れてはいけません。特に、3mgの少量から開始した場合や、肥満度がそれほど高くない場合には、体重減少効果が小さいこともあります。


リベルサスは、あくまで糖尿病治療薬であり、血糖コントロールを目的とした処方となります。しかし、同時に体重減少も期待できる点は、肥満を伴う多くの2型糖尿病患者さんにとって大きなメリットとなるでしょう。リリベルサスの服用と合わせて、適度な運動やバランスの取れた食事などの生活習慣の改善に取り組むことで、より効果的な体重管理につながり、糖尿病の根本的な改善を目指すことができます。



リベルサスを始める前に確認するべきこと5つ

糖尿病の新しい治療薬として注目されているリベルサスは、これまでのインスリン注射や内服薬とは異なる作用を持つ画期的なお薬です。血糖コントロールの改善や体重減少効果が期待できるため、多くの方にとって希望となるかもしれません。しかし、効果を最大限に引き出し、安全に治療を進めるためには、いくつか大切な確認事項があります。今回は、リベルサスを始める前に知っておくべきポイントを、内科専門医の立場から具体的に解説いたします。


正しい服用方法と飲むタイミング

リベルサスの効果をしっかりと感じるためには、正しい服用方法と飲むタイミングを守ることが非常に重要です。このお薬は、胃の中で分解されやすい性質があることに加え、胃から吸収されやすいという特性があります。そのため、決められた方法で服用しないと、期待される効果が十分に得られない可能性があります。


【リベルサスの正しい服用方法と理由】

項目

内容

理由

服用タイミング

1日1回、起床後すぐに服用してください。

胃の中が空っぽの状態で服用することで、薬の吸収を最大限に高めます。

服用時の水分

約120mL以下の少量の水で服用しましょう。

薬が胃の中で素早く溶け、吸収されやすい状態にするためです。多くの水と飲むと、胃の中での滞留時間が長くなり、吸収が妨げられることがあります。

服用後の注意

服用後、少なくとも30分間は、飲食や他のお薬の服用を避けてください。

他の食べ物や飲み物、薬との相互作用を避けるためです。特に、食べ物によって薬の吸収が著しく低下することがわかっています。

錠剤の扱い

錠剤を割ったり、砕いたり、かみ砕いたりせずに、そのまま飲み込んでください。

薬の成分(セマグルチド)が胃酸で分解されないように、特殊な製剤技術が施されています。この特殊な構造を壊さないことが大切です。

もし、リベルサスの服用を忘れてしまった場合は、その日は服用せずに、翌日の決められた時間に1回分だけ服用してください。決して2回分を一度に飲むようなことはしないでください。これは、副作用のリスクを高めるだけでなく、かえって体調を崩す原因にもなりかねません。疑問な点があれば、必ず医師や薬剤師にご相談ください。


服用初期に多い副作用と対処法

リベルサスは多くの方に効果をもたらしますが、服用を始めたばかりの頃には、いくつか副作用が出ることがあります。特に多いのは、胃腸に関する症状です。これは、リベルサスの成分が胃の動きをゆっくりにする作用があるためです。しかし、これらの症状は一時的なものがほとんどであり、体が薬に慣れていくと徐々に落ち着いていく傾向があります。


【主な副作用とその対処法】

副作用の種類

具体的な症状

対処法

吐き気・嘔吐

  • 胃がムカムカする

  • 気持ちが悪くなる

  • 実際に吐いてしまう

食事量を減らし、消化の良いものを中心に摂るように心がけましょう。


油っこいものや香辛料の強いものは避けましょう。


少しずつ水分を補給し、脱水にならないように注意しましょう。スポーツドリンクなども有効です。


【医師の視点】服用開始から1週間ほどは特に症状が出やすい傾向があります。我慢しすぎず、もし日常生活に支障が出るほどつらい場合は、遠慮なく主治医に相談してください。吐き気を抑えるお薬を処方できることもあります。

下痢・便秘

  • お腹がゆるくなる

  • トイレに行く回数が増える

  • または便が出にくくなる

下痢の場合は、水分と電解質(ミネラルの一種)をしっかり補給し、脱水予防に努めましょう。


便秘の場合は、食物繊維を多く含む野菜や果物を積極的に摂り、水分摂取も意識してください。


適度な運動も腸の動きを助けます。


【医師の視点】症状が長引く場合や、つらい場合は、市販薬で対処する前に一度ご相談ください。症状の程度や頻度に応じて、適切なアドバイスや処方が可能です。

腹部の不快感

  • お腹が張る

  • 胃もたれがする

一度にたくさん食べるのではなく、少量ずつ回数を分けて食事を摂るようにしましょう。


食事の際にはよく噛むことを意識し、ゆっくりと食べるようにしてください。


温かい飲み物を摂ることで、胃腸の働きを助けることもあります。


【医師の視点】お腹の張りは、胃の内容物が排出されにくくなることで起こりやすい症状です。食生活の工夫で改善が見られない場合は、薬の量や種類を調整することも検討できます。

これらの胃腸症状は、リベルサスが胃の排出を遅らせる作用を持つために、服用初期に多くの方に現れる傾向があります。しかし、多くの場合、服用を続けていくうちに体が慣れてきて、徐々に症状は落ち着いていきます。もし、症状が強く日常生活に支障が出るようでしたら、我慢せずに必ず主治医に相談しましょう。症状の程度によっては、薬の量の調整や、症状を和らげるお薬の併用を検討することもあります。


低血糖のリスクと他の糖尿病治療薬との併用注意点

リベルサスは、血糖値が高いときにだけインスリンの分泌を促す「血糖依存性」の作用があるため、単独で服用する際には低血糖を起こしにくいという特徴があります。しかし、他の糖尿病治療薬と併用する場合には、低血糖のリスクが高まることがありますので注意が必要です。


【低血糖とは何か?】

低血糖とは、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が正常よりも低い状態になることです。一般的には、血糖値が70mg/dL以下になった場合を指します。脳はブドウ糖を唯一のエネルギー源としており、低血糖が続くと脳の機能に影響が出る可能性があります。


【低血糖の主な症状と対処法】

症状の分類

具体的な症状

対処法

初期症状

手の震え、動悸、冷や汗、強い空腹感、脱力感、めまい、意識がぼんやりする、顔色が悪くなるなど。


【医師の視点】これらの症状は、急激な血糖値の変化に対して体が危機を知らせるサインです。見逃さないようにしましょう。

すぐに糖分を補給することが重要です。


ブドウ糖10g、または砂糖20gを摂取するようにしましょう。


ジュースや飴などでも代用できますが、なるべく早く吸収されるものが推奨されます。


必ず携帯しておくようにしましょう。


【医師の視点】症状が軽い段階で早めに対処することが大切です。車の運転中や高所での作業中などは特に注意が必要です。症状が改善しない場合は、追加で糖分を摂取するか、速やかに医療機関を受診してください。

重い症状

意識がなくなる、けいれんを起こす、昏睡状態になるなど。


【医師の視点】このような重篤な症状は、脳への糖分供給が極度に不足している状態です。周囲の人が異変に気づいたら、すぐに救急車を呼んでください。

これらの症状が出た場合は、ご自身での対処は困難です。


すぐに医療機関を受診する必要があります。


周囲の方に協力してもらい、速やかに救急車を呼ぶなどの対応を取りましょう。


【医師の視点】意識を失っている場合は、無理に口の中に食べ物を入れようとすると窒息の危険があります。医療従事者への引き継ぎを最優先しましょう。


【併用注意の糖尿病治療薬とそのリスク】

リベルサスと併用すると低血糖のリスクが高まる可能性があるお薬には、以下のようなものがあります。これらの薬は、リベルサスとは異なるメカニズムで血糖値を下げるため、互いに作用が強まりすぎる場合があります。


  • スルホニル尿素(SU)薬(例:アマリール、グリミクロンなど)

膵臓に直接働きかけ、インスリン分泌を強力に促すお薬です。

血糖値に関わらずインスリンを分泌させるため、リベルサスとの併用で低血糖のリスクが高まります。


  • インスリン製剤

体外から直接インスリンを補うお薬です。

血糖値の状態に関わらず血糖降下作用があるため、リベルサスとの併用時はインスリンの量を慎重に調整する必要があります。


これらの薬とリベルサスを併用する場合は、低血糖を防ぐために、それぞれの薬の量を調整したり、定期的に血糖値を測定したりすることが必要です。そのため、現在服用しているすべてのお薬について、必ず医師や薬剤師に伝えてください。安全な治療のためには、患者さんと医療者が情報を共有し、連携することが不可欠です。


効果を最大限に引き出す生活習慣のポイント

リベルサスは、糖尿病治療において大変有効な選択肢ですが、お薬だけに頼るのではなく、日々の生活習慣を見直すことが、効果を最大限に引き出し、より良い健康状態を維持するためには不可欠です。リベルサスはあくまでサポート役であり、生活習慣の改善と組み合わせることで、より高い効果が期待できます。実際に、臨床試験では14mgのリベルサスを数ヶ月継続して服用した場合に、2~4kg程度の体重減少が報告されています。しかし、効果には個人差があるため、ご自身の努力が大きく影響します。


【効果を高めるための生活習慣のポイント】

  • 食事の見直し

栄養バランスの取れた食事

炭水化物、たんぱく質、脂質をバランス良く摂取しましょう。特に、糖質や脂質の過剰摂取は避けることが大切です。糖尿病食について、専門の管理栄養士から具体的なアドバイスを受けることも有効です。


ゆっくりよく噛んで食べる

胃の動きを緩やかにするリベルサスの作用と相まって、満腹感を感じやすくなり、食べ過ぎを防ぐ効果があります。時間をかけて食事を楽しむ習慣をつけましょう。


規則正しい食事時間

毎日決まった時間に食事を摂ることで、血糖値の急激な上昇を抑え、体内のリズムを整えることができます。間食はなるべく控えましょう。


食物繊維を積極的に摂る

野菜、きのこ、海藻類など、食物繊維が豊富な食品は、食後の血糖値の上昇を緩やかにする効果があります。また、便秘予防にも役立ちます。


  • 適度な運動の習慣化

有酸素運動

ウォーキング、ジョギング、水泳など、無理なく続けられる運動を毎日30分程度行うことが推奨されます。血糖値を下げるだけでなく、心肺機能の向上や体重管理にもつながります。


筋力トレーニング

筋肉量を増やすことで、基礎代謝が上がり、血糖値を消費しやすい体になります。自宅でできる簡単な筋トレから始めてみましょう。週に2~3回程度の筋力トレーニングでも効果が期待できます。


【医師の視点】

運動は、インスリンの効きを良くする(インスリン抵抗性を改善する)効果もあります。最初は軽い運動から始め、徐々に強度や時間を増やしていくことが長続きの秘訣です。


  • 十分な休養とストレス管理

質の良い睡眠

睡眠不足はホルモンバランスを崩し、血糖コントロールを乱す原因となることがあります。規則正しい睡眠を心がけ、7~8時間の十分な睡眠時間を確保しましょう。


ストレス解消

ストレスは、血糖値を上げるホルモンの分泌を促すことがあります。趣味やリラクゼーション、瞑想など、自分に合った方法でストレスを解消する習慣を見つけましょう。


【医師の視点】

心と体の健康は密接に関わっています。無理なく続けられる範囲で、生活習慣の改善に取り組むことが、リベルサスの効果を最大限に引き出すために最も重要です。

リベルサスの服用期間は、効果を実感するためには数ヶ月以上の継続が推奨されています。医師の指導のもと、服用を継続しながら、これらの生活習慣の改善を粘り強く実践していくことが、健康な生活を取り戻す鍵となります。


処方が受けられないケースと適応

リベルサスは効果的なお薬ですが、すべての方が処方を受けられるわけではありません。安全に治療を進めるためには、お薬が適切であるかどうか、医師が慎重に判断する必要があります。ここでは、リベルサスが処方される対象となる方と、処方を受けられない可能性のあるケースについて解説します。


【リベルサスの処方対象(適応症)】

リベルサスは、主に以下の条件を満たす2型糖尿病の患者さんに処方されます。


  • 2型糖尿病と診断されている方

食事療法や運動療法を行っても、血糖コントロールが不十分な場合に、治療の選択肢の一つとして検討されます。


  • 肥満を伴う方(BMIが一定以上)

リベルサスは体重減少効果も期待できるため、特に肥満を伴う2型糖尿病患者さんに有効な場合があります。


  • 医師の診察と検査の結果、適応と判断された方

血液検査などで、現在の健康状態や腎臓・肝臓の機能などを確認し、安全に服用できるかを判断します。

治療は通常、3mgの少量から開始し、患者さんの状態を見ながら段階的に用量を増量していきます。


【リベルサスの処方が受けられない可能性のあるケース】

カテゴリ

具体的な状況

理由

病歴・体質

1型糖尿病の方

インスリンを全く分泌できない病態のため、GLP-1受容体作動薬であるリベルサスは効果が期待できません。


重度の腎機能障害、肝機能障害がある方

薬の代謝や排泄に影響が出やすく、体に負担がかかる可能性があります。


膵炎の既往がある方

膵臓に炎症を起こしたことがある場合、リベルサスの服用で再燃するリスクがあるため慎重な判断が必要です。


甲状腺髄様がんの既往や家族歴がある方、あるいは多発性内分泌腫瘍症2型(MEN2)と診断されている方

GLP-1受容体作動薬との関連が指摘されており、禁忌(服用してはいけない)とされています。


【医師の視点】

これらの病歴は、患者さんの安全を最優先するために、必ず事前に確認させていただく重要な情報です。特に、膵臓や甲状腺に関するリスクは重大な問題につながる可能性があるため、細心の注意を払います。

安全性確保のため、体の状態や過去の病歴を総合的に判断します。

特定の時期

妊娠中・授乳中の女性

胎児や乳児への影響が不明なため、服用は推奨されません。


小児

小児に対する安全性と有効性は確立されていません。


【医師の視点】

妊娠を希望される方や、授乳中の方には、安全性が確認されている別の治療法を検討します。

妊娠・授乳中の方や小児への安全性に関するデータが不足しているため、リスクを避けるために処方されません。

その他

緊急性の高い糖尿病性ケトアシドーシスや糖尿病性昏睡の方

リベルサスは即効性のある薬ではないため、緊急時は別の治療が必要です。


【医師の視点】

緊急時には、迅速に血糖値をコントロールする治療が優先されます。リベルサスは、あくまで慢性的な血糖コントロールを目的としたお薬です。


効果不十分な場合

3mgから段階的に用量を増量しても、目標とする血糖コントロールが得られない場合は、注射薬(マンジャロなど)への切り替えも治療の選択肢となります。

緊急時は、速やかに血糖値をコントロールするための治療が優先されます。また、効果が期待できない場合は、より適切な治療法を検討します。

これらの情報に加えて、医師の診察と血液検査などを経て、一人ひとりの患者さんに最適な治療法が選択されます。自己判断で服用を始めたり、中止したりすることは非常に危険ですので、必ず医師の指示に従ってください。



リベルサス治療の疑問を解決!費用や他の薬との違い

糖尿病の新しい治療薬として注目されている「リベルサス」。このお薬について、「費用はどのくらいかかるのだろう?」「他の糖尿病の注射薬とは何が違うのだろう?」といった疑問をお持ちの患者さんはたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。新しい治療を始めるにあたって、こうした疑問を解消することはとても大切です。


ここでは、リベルサスの費用や、よく比較される注射薬であるマンジャロとの違い、そして長く飲み続けることへの期待などについて、内科専門医の立場から詳しく分かりやすくご説明いたします。ご自身の治療法を考える上で、ぜひ参考にしてください。


リベルサスの費用と保険適用について

リベルサスの費用についてご心配される方もいらっしゃるかもしれません。糖尿病治療薬であるリベルサスには保険が適用されます。しかし、服用目的によっては全額自己負担となる場合があります。この点をしっかり理解しておくことが重要です。

項目

糖尿病治療目的

メディカルダイエット目的(適応外)

保険適用

あり(保険証の種類や年齢に応じて自己負担割合あり)

なし(全額自己負担)

費用目安

自己負担割合に応じて変動(月数千円〜1万円程度)

月あたり1万~3万円前後(医療機関により異なる)

制度

医薬品副作用被害救済制度の対象

医薬品副作用被害救済制度の対象外となる可能性あり

糖尿病治療のためにリベルサスを服用する場合、診察や検査、薬の費用には医療保険が適用されます。そのため、年齢や収入に応じたご自身の負担割合(一般的には1割から3割)でお支払いいただくことになります。多くの患者さんが毎月数千円から1万円程度の自己負担で治療を受けられています。

一方で、ダイエット目的などで処方される「適応外処方」の場合、費用はすべて自己負担です。月あたり1万円から3万円前後かかることが目安とされています。


重要なのは、適応外処方の場合、もし薬の副作用で健康被害が起こったとしても、「医薬品副作用被害救済制度」の対象とならない可能性がある点です。

この制度は、医療機関で適切に処方された医薬品によって健康被害が生じた場合に、患者さんを救済するためのものです。適応外処方では、この大切なセーフティネットが適用されないリスクがあります。なお、当院では適応外処方での投与は行っておりませんのでご注意ください。


ご自身の治療目的とそれに伴う費用、そして万が一の際の救済制度について、必ず主治医の先生とよくご相談いただくことが大切です。医師は、患者さんの安全を最優先に考えています。


注射薬マンジャロとの違いとそれぞれの選び方

リベルサスとよく比較される新しい糖尿病治療薬に、注射薬の「マンジャロ」があります。どちらも「インクレチン関連薬」と呼ばれる種類の薬です。インクレチンとは、食事を摂ると小腸から分泌されるホルモンで、膵臓からのインスリンという血糖値を下げるホルモンの分泌を促す働きがあります。

リベルサスもマンジャロも、このインクレチンの働きを利用して血糖値を下げるだけでなく、体重減少効果も期待できる点が共通しています。しかし、その作用の仕方や剤形にはいくつかの違いがあります。

比較項目

リベルサス

マンジャロ

有効成分

セマグルチド

チルゼパチド

作用機序

GLP-1受容体作動薬


(GLP-1というホルモンに似た働き)

GLP-1とGIPのデュアル受容体作動薬


(GLP-1とGIPの両方に作用)

剤形

飲み薬(経口薬)

週1回自己注射

服用・投与頻度

毎日1回

週1回

体重減少効果

比較的穏やか


(数ヶ月継続で2~4kg程度)

高い傾向


(肥満症の臨床試験で平均16.5〜22.9%の減少報告も)

【作用機序の解説】

インクレチンの一種である「GLP-1(ジーエルピーワン)」は、リベルサスの有効成分が作用するターゲットです。一方、マンジャロの有効成分はGLP-1と「GIP(ジーアイピー)」という、もう一つのインクレチンにも作用します。GIPもGLP-1と同様にインスリン分泌を促す働きがあり、食欲抑制などにも関与すると考えられています。マンジャロは、この2つのホルモン両方の働きを強める「デュアル受容体作動薬」であるため、より強力に血糖値をコントロールし、食欲を抑えて体重減少を促す効果が期待できるのです。


【どちらを選ぶか?医師の視点】

どちらの薬が適しているかは、患者さんの糖尿病の状態や生活スタイル、そしてご希望によって異なります。


リベルサスが向いている可能性のある方

  • 注射が苦手で、飲み薬による治療を希望される方。

  • 比較的穏やかな体重減少を希望する方。

  • 毎日の服薬習慣がある方や、継続しやすいと感じる方。


マンジャロが向いている可能性のある方

  • より高い体重減少効果を求める方。

    実際に、肥満症を対象とした臨床試験では、マンジャロ(ゼップバウンドという名称)が平均で16.5〜22.9%の体重減少を示したのに対し、リベルサス(セマグルチド50mg)では平均15.1%の減少が報告されており、マンジャロの方が高い効果が期待できる傾向があります。

  • 週1回の投与で済む方が、服薬(注射)管理が楽だと感じる方。

  • 医師の指導のもと、自己注射が可能である方。


これらの点を考慮し、主治医の先生と十分に話し合って、ご自身に最適な治療薬を選ぶことが重要です。当院では、患者さんのライフスタイルや治療目標に合わせて、最適な選択肢を一緒に考えていきます。


長期的な服用と合併症予防への期待

糖尿病治療において、単に血糖値を下げるだけでなく、将来にわたって合併症を防ぐことが最も重要な目標です。リベルサスを長期的に服用することで、血糖コントロールが安定し、糖尿病の三大合併症と呼ばれる「神経障害」「網膜症」「腎症」といった深刻な病気のリスクを減らすことにつながると期待されています。


リベルサスは、毎日決まった時間に正しく服用を続けることで、その効果が安定しやすくなります。服用開始から数ヶ月間、継続して服用することで、血糖値の改善だけでなく、食欲が抑えられて体重が減少します。例えば、臨床試験では14mgを数ヶ月継続して服用した場合に、2~4kg程度の体重減少が報告されています。この血糖値の改善と体重減少は、高血圧や脂質異常症といった他の生活習慣病の改善にも寄与します。結果として、心臓や血管の病気(心筋梗塞や脳卒中など)を予防する効果も期待できるのです。


糖尿病の治療は、患者さんが質の高い生活を送ること(QOLの向上)を目指します。リベルサスのような新しい治療薬によって血糖値が安定することで、将来への不安が軽減され、自己管理の負担が減ります。患者さんによっては、もっと自由に食事や生活を楽しめるようになるかもしれません。長期的な視点で見ると、リベルサスは患者さんの生活の質を高め、より健康的で活動的な毎日を送るための大きなサポートとなり得ると考えられています。


医療機関での処方が推奨される理由

リベルサスは効果的な薬剤ですが、インターネットなどで個人輸入することも可能とされています。しかし、患者さんの安全と健康を第一に考えると、必ず医療機関で医師の診察を受けて処方してもらうことが強く推奨されます。当院の医師として、その理由を強くお伝えします。

医療機関での処方が推奨される主な理由は以下のとおりです。


  • 正確な診断と適応の見極め

リベルサスがその患者さんの病状に適しているか、他に服用している薬との相互作用はないかなど、医師が専門的な知識に基づいて判断します。

特に、肝臓や腎臓の機能障害、膵炎の既往、甲状腺髄様がんの既往や家族歴、多発性内分泌腫瘍症2型(MEN2)と診断されている方など、リベルサスが服用できないケースや注意が必要なケースが複数あります。これらの確認は、患者さんの命に関わる非常に重要な情報です。


  • 適切な用量設定と段階的増量

リベルサスは3mgの少量から開始し、効果や副作用を慎重に見ながら徐々に用量を増やしていくのが一般的です。医師が患者さんの体質や病状に合わせて、最適な用量を調整します。自己判断での増減は、効果不足や副作用の増強につながる危険があります。


  • 副作用への対処と管理

服用初期には、吐き気、下痢、便秘などの胃腸症状が出やすい傾向があります。多くは一時的なものですが、症状が重い場合や、低血糖などの思わぬ副作用が出た場合に、医師の迅速な対応やアドバイスが不可欠です。

個人輸入では、体調不良が起きても適切な医療サポートが受けられず、重篤な状態に至るリスクがあります。例えば、まれではありますが急性膵炎のような重篤な副作用の早期発見には、医師による定期的な診察と検査が欠かせません。


安全で効果的な糖尿病治療のためには、自己判断で薬を入手・服用するのではなく、信頼できる医療機関で医師の診察を受け、適切な管理のもとで治療を進めることが非常に大切です。ご自身の体と健康を守るためにも、必ず医療機関にご相談ください。



リベルサスQ&A

糖尿病治療の新しい選択肢として、リベルサスは多くの患者さんから注目を集めています。ここでは、このお薬について、患者さんが疑問に感じやすいポイントを内科専門医の立場から分かりやすく解説します。


Q1: リベルサスはどのくらいの期間で効果が出ますか? また、どれくらい体重が減りますか?

リベルサスは、服用を開始してすぐに効果を実感できるお薬ではありません。お薬が体の中で作用するまでには、ある程度の時間が必要です。


  • 血糖値の改善

一般的に、服用を開始してから約2週間ほどで血糖値を下げる効果が現れ始めます。

ただし、これはあくまで目安であり、個人差があります。


  • 体重減少の効果

体重減少効果は、血糖値の改善よりもさらに時間を要する傾向があります。

臨床試験では、14mgのリベルサスを数ヶ月間継続して服用した場合に、およそ2kgから4kg程度の体重減少が報告されています。

一方で、3mgという少ない用量から始めた場合には、体重減少効果が小さいこともあります。

より高い体重減少効果を目指す場合は、医師の判断のもと、段階的に用量を増やすことがあります。


リベルサスの効果を最大限に引き出すためには、医師の指導のもとで正しい飲み方を守り、適度な運動や栄養バランスの取れた食事といった生活習慣の改善も同時に行うことが非常に大切です。


Q2: リベルサスの主な副作用は何ですか? 対処法はありますか?

リベルサスで最もよく見られる副作用は、胃腸に関する症状です。これは、お薬が胃の動きをゆっくりにする作用があるためです。


主な胃腸症状

  • 吐き気、嘔吐

  • 下痢、便秘

  • 腹部の不快感、胃もたれ


これらの症状は、服用を始めたばかりの初期段階に現れやすい傾向がありますが、多くの場合、飲み続けるうちに体が薬に慣れていき、徐々に落ち着いていくことがほとんどです。


【副作用が出た場合の対処法】

  • 吐き気がある場合

一度にたくさん食べるのを避け、少量ずつ食事を摂りましょう。

消化の良いものを選び、油っこいものや香辛料の強いものは控えめにしてください。

こまめに水分を補給し、脱水を予防することも大切です。


  • 下痢や便秘がある場合

下痢の場合は、水分と電解質(ミネラルの一種)をしっかり補給してください。

便秘の場合は、食物繊維を多く含む野菜や果物を積極的に摂り、水分摂取も意識しましょう。

適度な運動も腸の動きを助けます。


【低血糖のリスクと注意点】

リベルサス単独で服用する際には、血糖値が高いときにだけインスリン分泌を促すため、低血糖を起こしにくいという特徴があります。

しかし、スルホニル尿素(SU)薬やインスリン製剤など、他の糖尿病治療薬と併用している場合には、低血糖のリリスクが高まることがありますので注意が必要です。

もし、冷や汗、動悸、強い空腹感、手の震えといった低血糖の症状が現れた場合は、すぐにブドウ糖を摂るなどの対処が必要です。


副作用が辛いと感じたり、日常生活に支障が出るほどの場合は、我慢せずに必ず主治医へご相談ください。症状に応じて、薬の量を調整したり、症状を和らげるお薬を処方したりすることができます。


Q3: リベルサスは他の糖尿病治療薬とどう違いますか? 特に注射薬マンジャロと比べてどうですか?

リベルサスは、インクレチンというホルモンの働きを助ける「GLP-1受容体作動薬」という種類の薬です。世界で初めて経口(飲み薬)で服用できるGLP-1受容体作動薬として注目されています。同じインクレチン関連薬として、注射薬の「マンジャロ」もよく比較されます。


【リベルサスとマンジャロの比較】

比較項目

リベルサス

マンジャロ

有効成分

セマグルチド

チルゼパチド

作用機序

GLP-1受容体作動薬


(GLP-1というホルモンに似た働き)

GLP-1とGIPのデュアル受容体作動薬


(GLP-1とGIPの両方に作用)

剤形

飲み薬(経口薬)

週1回自己注射

服用・投与頻度

毎日1回

週1回

体重減少効果

比較的穏やか


(臨床試験で2~4kg程度)

より高い傾向


(肥満症の臨床試験で平均16.5〜22.9%の減少報告も)

【作用機序の違い】

リベルサスの有効成分セマグルチドは、主に「GLP-1」というホルモンの働きを強めます。

マンジャロの有効成分チルゼパチドは、「GLP-1」に加えて「GIP(ジーアイピー)」というもう一つのインクレチンにも作用します。

GIPもGLP-1と同様にインスリン分泌を促し、食欲抑制にも関与すると考えられています。

マンジャロはこれら二つのホルモン両方の働きを強める「デュアル受容体作動薬」であるため、より強力に血糖値をコントロールし、食欲を抑えて体重減少を促す効果が期待できる傾向があります。


【どちらを選ぶか?医師の視点】

  • リベルサスが向いている可能性のある方

注射が苦手で、飲み薬による治療を希望される方。

比較的穏やかな体重減少を希望し、毎日の服薬習慣がある方。


  • マンジャロが向いている可能性のある方

より早く、より高い体重減少効果を求める方。実際に、肥満症を対象とした臨床試験では、マンジャロ(ゼップバウンドという名称)が平均で16.5〜22.9%の体重減少を示しており、リベルサス(セマグルチド50mg)の平均15.1%よりも高い効果が期待できる傾向にあります。

週1回の投与で済む方が、治療管理が楽だと感じる方。


ご自身のライフスタイルや治療への希望などを医師とよく相談して、最適な治療薬を選ぶことが大切です。


Q4: リベルサスの費用はどのくらいかかりますか? 保険は適用されますか?

リベルサスの費用は、その使用目的によって大きく異なります。


  • 糖尿病治療目的の場合

医師が糖尿病治療のために必要と判断して処方される場合は、医療保険が適用されます。

そのため、年齢や収入に応じたご自身の負担割合(1割から3割)でお支払いいただくことになります。

多くの場合、毎月の自己負担額は数千円から1万円程度が目安となります。


  • メディカルダイエット目的(適応外)の場合

肥満症治療を主な目的とし、国内で保険診療の適応外となる用法・用量で処方される場合は、自由診療となり、全額自己負担となります。

自由診療の場合の費用は、クリニックによって異なりますが、月あたり1万円から3万円前後が目安となることが多いです。


【重要な注意点:医薬品副作用被害救済制度】

医薬品副作用被害救済制度とは、医療機関で適切に処方された正規の医薬品によって健康被害が生じた場合に、患者さんを救済するための公的な制度です。


しかし、ダイエット目的などでの「適応外処方」の場合、もし薬の副作用で健康被害が起こったとしても、この医薬品副作用被害救済制度の対象とならない可能性があります。


また、インターネットなどで個人輸入された薬は、偽造品や品質の保証がないものも存在し、この制度の対象外となるため、患者さんの健康にとって非常に危険です。


ご自身の治療目的とそれに伴う費用、そして万が一の際の救済制度について、必ず主治医の先生とよくご相談いただくことが大切です。医師は、患者さんの安全を最優先に考えています。


Q5: どのような場合にリベルサスを検討すべきですか?

リベルサスは、以下のような状況にある方々にとって、治療の選択肢の一つとなる可能性があります。


  • 血糖コントロールがうまくいかない糖尿病の方

食事療法や運動療法を行っているにもかかわらず、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)などの血糖値の指標が目標に届かない方。


  • インスリン注射が苦手で、飲み薬での治療を希望する方

これまでのGLP-1受容体作動薬は注射剤が主流でしたが、リベルサスは飲み薬であるため、注射に抵抗がある方にとって大きなメリットとなります。


  • 体重の増加が気になっており、減量効果も期待したい方

多くの2型糖尿病患者さんは肥満や肥満傾向があり、リベルサスによる体重減少は、糖尿病の根本的な改善にも繋がります。


  • 従来の治療法で効果が不十分だった方

他の内服薬では期待する効果が得られなかった場合に、新たな選択肢として検討されます。


ただし、リベルサスがすべての方に適しているわけではありません。服用できないケースや、持病によっては慎重な検討が必要な場合があります。


治療は通常、医師による診察と血液検査などを経て、3mgの少量から開始し、患者さんの状態を見ながら段階的に用量を増量していきます。


もし、段階的に用量を増やしても目標とする血糖コントロールが得られない場合は、注射薬(マンジャロなど)への切り替えも治療の選択肢となります。


まずは糖尿病の専門医を受診し、ご自身の現在の健康状態や生活習慣、他の病気の有無などを詳しく診察してもらうことが不可欠です。医師と十分に話し合い、リベルサスがご自身にとって最適な治療選択肢であるかを検討しましょう。



まとめ

今回の記事では、糖尿病の新しい飲み薬「リベルサス」について、その画期的な特徴や効果、服用時の注意点などを詳しく解説しました。リベルサスは、世界初の経口GLP-1受容体作動薬として、血糖コントロールの改善に加え、体重減少効果も期待できる注目の治療薬です。


しかし、その効果を最大限に引き出し、安全に治療を進めるためには、正しい服用方法や副作用への理解が不可欠です。また、他の薬との併用や、ご自身の体の状態によっては処方できないケースもあります。


新しい治療に不安を感じることもあるかもしれませんが、リベルサスは長期的な視点での合併症予防にも繋がります。もし、リベルサスについて疑問やお悩みがある場合は、ぜひ一度、医療機関を受診し、ご自身の状態に合った最適な治療法について医師にご相談ください。私たちと一緒に、より良い健康を目指しましょう。



参考文献

  1. 武田真莉子. 世界初の経口バイオ医薬リベルサス ® (GLP-1 受容体作動薬セマグルチド).

  2. リベルサスとは?効果・副作用・注意点・飲み方について解説.

  3. リベルサスとマンジャロはどう違う? 効果と副作用をやさしく解説.

 
 
ロゴマーク2.png

かわぐち内科・内視鏡クリニック

【休診日】  木曜日、日曜日、祝日

〒111-0032

東京都台東区浅草1丁目35-9

03-3844-2072

【受付時間】9:00〜18:00(木・日・祝を除く)

Copyright 2023 かわぐち内科・内視鏡クリニック

bottom of page