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コレステロールの薬について解説

  • 2月10日
  • 読了時間: 27分

健康診断でコレステロール値が高いと指摘され、「どんな薬があるの?」「本当に飲む必要がある?」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。しかし、高LDLコレステロールの状態は、自覚症状がないまま血管内で動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳梗塞など命に関わる深刻な病のリスクを高める「沈黙の殺人者」であることが、多くの研究で明らかになっています。


この記事では、コレステロールを下げる薬の主な種類や作用、治療の必要性について内科専門医が分かりやすく解説します。将来の健康を守るために、コレステロール治療への疑問や不安を解消し、適切な知識を身につけましょう。



コレステロールの薬の主な種類と作用

コレステロール値が高いと指摘され、お薬の服用が必要と言われた時、多くの方が不安を感じるのではないでしょうか。「どんな薬があるのか」「本当に自分に必要か」といった疑問は当然の気持ちです。しかし、コレステロールを下げるお薬にはいくつかの種類があり、それぞれ異なる働きで、皆さんの健康を力強くサポートしてくれます。ここでは、コレステロールのお薬がどのように作用し、私たちの体を守ってくれるのかを、内科専門医として分かりやすく解説いたします。


コレステロール値が高い状態と治療の必要性

血液中のコレステロールには、主に「LDLコレステロール(悪玉コレステロール)」と「HDLコレステロール(善玉コレステロール)」、そして「中性脂肪」の3つの種類があります。これらのバランスが崩れると、体に悪影響を及ぼすことがあります。


特に、LDLコレステロールが高い状態が続くと、血管の壁にコレステロールが少しずつ蓄積されてしまいます。 この状態が「動脈硬化」と呼ばれる病気を進行させるのです。動脈硬化は自覚症状がないまま静かに進行するため、「沈黙の殺人者」とも呼ばれています。血管が硬く狭くなると、心臓の病気である狭心症や心筋梗塞、脳の病気である脳梗塞といった、命にかかわる深刻な疾患のリスクが高まります。事実、高LDLコレステロール血症は、動脈硬化性疾患、特に心臓の冠動脈疾患の重要な危険因子であることが多くの研究で明らかになっています。


コレステロールの種類

主な役割

高すぎるとどうなる?

LDLコレステロール

肝臓で作られたコレステロールを全身に運ぶ

血管の壁にたまり、動脈硬化を進行させます。

HDLコレステロール

全身の余分なコレステロールを肝臓に戻す

動脈硬化の進行を予防する働きがあります。

中性脂肪

エネルギー源として体内に貯蔵される

血液をドロドロにし、動脈硬化を進行させる一因となります。

健康診断でコレステロール値が高いと指摘された際、まずは食事や運動などの生活習慣の改善が治療の基本となります。しかし、それだけではコレステロール値が十分に目標値まで下がらない場合や、すでに動脈硬化が進んでいると判断された場合には、お薬による治療が必要となります。薬物療法は、将来の心筋梗塞や脳梗塞などの発症・進行を効果的に防ぎ、皆さんの健康寿命を延ばすために非常に重要な役割を担っているのです。


スタチン

  • 作用機序

    スタチンは肝臓でコレステロールを合成するHMG-CoA還元酵素を阻害し、肝臓内のコレステロール量を減少させます。その結果、血中のLDLコレステロールを取り込むLDL受容体が増え、血液中のLDLコレステロールが低下します。


  • 特徴

    LDLコレステロールを強力に下げる効果があり、心筋梗塞や脳卒中などの動脈硬化性疾患を予防する効果が確立されています。高LDLコレステロール血症治療の第一選択薬として広く使用されています。


  • 副作用

    筋肉痛や肝機能障害がみられることがあり、まれに横紋筋融解症といった重篤な副作用を起こすことがあります。


小腸コレステロールトランスポーター阻害薬

  • 作用機序

    小腸でコレステロールの吸収を担うトランスポーターを阻害し、食事や胆汁由来のコレステロールが体内に吸収されるのを抑えます。


  • 特徴

    LDLコレステロールを中等度に低下させます。副作用が少なく、スタチンと併用することでLDL低下効果がさらに高まります。


  • 副作用

    下痢や腹痛などの軽い消化器症状がみられることがあります。


陰イオン交換樹脂

  • 作用機序

    腸管内で胆汁酸を吸着し体外へ排泄することで、肝臓でのコレステロール消費を促進します。


  • 特徴

    体内に吸収されないため全身的な副作用が少なく、妊娠中でも使用可能です。


  • 副作用

    便秘や腹部膨満感が多く、他の薬の吸収を妨げることがあります。


ニコチン酸誘導体

  • 作用機序

    肝臓でのVLDL合成を抑制し、LDLコレステロールと中性脂肪を低下させます。


  • 特徴

    LDLと中性脂肪の両方を改善できる点が特徴です。


  • 副作用

    皮膚のほてりや紅潮、肝機能障害がみられることがあります。


フィブラート系

  • 作用機序

    PPARαを活性化することで、中性脂肪の分解を促進し、VLDLの産生を抑制します。


  • 特徴

    中性脂肪を強力に低下させる作用があり、高中性脂肪血症の治療に用いられます。HDLコレステロールを増やす効果も期待できます。


  • 副作用

    肝機能障害や腎機能悪化がみられることがあり、スタチンとの併用では筋障害に注意が必要です。


選択的PPARαモジュレーター

  • 作用機序

    PPARαを選択的に活性化し、中性脂肪代謝を改善します。


  • 特徴

    従来のフィブラート系に比べ、副作用が少なく使いやすい薬です。


  • 副作用

    肝機能障害が軽度にみられることがあります。


ω3脂肪酸

  • 作用機序

    肝臓での中性脂肪合成を抑制し、血中の中性脂肪を低下させます。


  • 特徴

    中性脂肪を下げる効果があり、食後高トリグリセリド血症にも有効です。比較的安全性が高く、他の脂質異常症治療薬と併用されることも多い薬です。


  • 副作用

    下痢や腹部不快感がみられることがあり、まれに出血しやすくなることがあります。


PCSK9阻害薬

  • 作用機序

    LDL受容体の分解を抑制し、肝臓でのLDLコレステロール取り込みを増加させます。


  • 特徴

    注射薬で非常に強力なLDL低下作用があり、家族性高コレステロール血症にも使用されます。


  • 副作用

    注射部位の腫れや痛みが主です。


LDLコレステロールを下げる薬一覧

薬の種類

一般名(商品名)

作用機序

LDLを下げる力

中性脂肪を下げる力

特徴

主な副作用

スタチン

アトルバスタチン(リピトール®)


ロスバスタチン(クレストール®)


ピタバスタチン(リバロ®)

肝臓でのコレステロール合成(HMG-CoA還元酵素)を阻害

★★★〜★★★★

★〜★★

LDL低下の第一選択薬


心血管イベント抑制効果が確立

筋肉痛、肝機能障害


まれに横紋筋融解症

小腸コレステロールトランスポーター阻害薬

エゼチミブ(ゼチーア®)

小腸でのコレステロール吸収を抑制

★★

スタチンと併用されることが多い


副作用が少ない

下痢、腹痛(軽度)

陰イオン交換樹脂

コレスチラミン(クエストラン®)

胆汁酸を吸着し、肝臓でのコレステロール消費を促進

★★

妊娠中でも使用可能

便秘、腹部膨満感


他薬の吸収低下

ニコチン酸誘導体

ニセリトロール(ペリシット®)

肝臓でのVLDL合成抑制

★★

LDL・TG両方を改善

皮膚紅潮、肝機能障害

フィブラート系

フェノフィブラート(リピディル®)


ベザフィブラート(ベザトール®)

PPARα活性化により中性脂肪代謝を改善

★★★〜★★★★

高中性脂肪血症の第一選択

肝機能障害、腎機能悪化

選択的PPARαモジュレーター(SPPARMα)

ペマフィブラート(パルモディア®)

選択的にPPARαを活性化

★★★

フィブラートより副作用が少ない

肝機能障害(軽度)

ω3脂肪酸

イコサペント酸エチル(エパデール®)


オメガ3脂肪酸エチル(ロトリガ®)

肝臓での中性脂肪合成抑制

★★〜★★★

食後高TG血症に有効

下痢、出血傾向

PCSK9阻害薬(注射)

エボロクマブ(レパーサ®)


アリロクマブ(プラルエント®)

LDL受容体分解を抑制し、LDL取り込み増加

★★★★

最強のLDL低下効果


家族性高コレステロール血症

注射部位反応

★★★★:非常に強い

★★★:強い

★★:中等度

★:軽度

☆:ほぼ効果なし



コレステロール薬の副作用と安全な服用のポイント

コレステロール値が高いと診断され、お薬での治療が始まった時、多くの方が「副作用は大丈夫だろうか」という不安を感じるのではないでしょうか。内科専門医として、患者さんのそのようなお気持ちはよく理解できます。しかし、コレステロールのお薬は、正しく服用することで将来の心筋梗梗塞や脳梗塞といった重篤な病気を予防するために非常に効果的です。


この項目では、コレステロールのお薬を安全に、そして効果的に服用するために知っておきたい副作用の種類や、飲み合わせの注意点、服用のポイントについて詳しく解説いたします。ご自身の身体のことですから、気になることは遠慮なく医師や薬剤師に相談しながら、安心して治療を進めていきましょう。


薬で起こりうる主な副作用(筋肉痛、肝機能障害など)

コレステロールを下げるお薬にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴的な副作用が報告されています。ここでは主なコレステロールのお薬で起こりうる副作用について詳しくご説明します。


  • スタチン系薬剤

    • 筋肉の症状

      • 最も注意が必要な副作用の一つに「筋肉痛」があります。

      • 軽い筋肉痛だけでなく、重症化すると「横紋筋融解症(おうもんきんゆうかいしょう)」という筋肉の細胞が壊れてしまう状態に至ることもあります。

      • 症状としては、全身のだるさ(倦怠感)、手足のしびれ、力が入らない、尿の色が濃くなる(褐色尿)などが挙げられます。

      • もし、このような症状に気づいたら、すぐに服用を中止し、かかりつけの医師に連絡してください。

    • 肝機能障害

      • 肝臓の機能を示す数値(AST、ALTなど)が上昇することがあります。

      • 通常は軽度で自覚症状がないことが多いですが、定期的な血液検査で異常がないかを確認することが重要です。


  • フィブラート系薬剤

    • 胃腸症状

      • 吐き気や腹痛、下痢などの胃腸症状が起こることがあります。

    • 肝機能障害、胆石(たんせき)

      • スタチン系薬剤と同様に肝機能障害が見られることがあります。

      • また、胆石ができやすくなる可能性も指摘されています。

    • 筋肉の症状

      • スタチン系薬剤と同様に、筋肉痛や横紋筋融解症が起こるリスクがあります。

      • 特に、腎臓の機能が低下している患者さんでは、このリスクがさらに高まるため、十分な注意が必要です。


  • エゼチミブ

    • 比較的副作用が少ないとされています。

    • 頭痛、下痢などの胃腸症状、肝機能障害などが報告されています。


どの薬剤においても、副作用の多くは飲み始めや用量を変更した際に起こりやすい傾向があります。気になる症状があれば、自己判断で服用を中止せず、必ず医師や薬剤師に相談してください。


飲み合わせに注意が必要な薬と食品の例

コレステロールのお薬を安全に服用するためには、他の薬や食品との「飲み合わせ(薬物相互作用)」に十分注意することが大切です。飲み合わせによっては、薬の効き目が強くなりすぎて副作用が出やすくなったり、逆に効き目が弱くなってしまったりすることがあります。特に注意が必要な飲み合わせの例を以下にご紹介します。


  • スタチン系薬剤と注意すべきもの

    • 薬物代謝酵素CYP3A4阻害薬

      • スタチン系薬剤の一部は、肝臓にある「CYP3A4(シップスリーエーフォー)」という酵素によって体内で分解されます。

      • 抗真菌薬、シクロスポリン、マクロライド系抗生物質、HIVプロテアーゼ阻害薬などの薬剤は、このCYP3A4の働きを邪魔することがあります。

      • CYP3A4の働きが邪魔されると、スタチン系薬剤の分解が遅れ、血液中の薬の濃度が上昇してしまいます。

      • 結果として、筋肉痛や肝機能障害などの副作用が起こりやすくなるため、注意が必要です。

    • グレープフルーツジュース

      • グレープフルーツジュースも、CYP3A4の働きを阻害することが知られています。

      • スタチン系薬剤を服用中にグレープフルーツジュースを飲むと、薬の血中濃度が過剰に上昇し、副作用のリスクが高まる可能性があります。

      • 薬を服用している間は、グレープフルーツジュースの摂取を控えるのが賢明です。


  • フィブラート系薬剤と注意すべきもの

    • スタチン系薬剤

      • フィブラート系薬剤とスタチン系薬剤は、どちらも筋肉の副作用(筋肉痛や横紋筋融解症)を引き起こす可能性があります。

      • これらを併用すると、筋肉の症状(筋原性疾患)のリスクを著しく高めるため、原則として避けるべきとされています。

      • もし併用が必要な場合は、医師が慎重に判断し、厳重な経過観察が行われます。


  • エゼチミブと注意すべきもの

    • フィブラート系薬剤

      • エゼチミブは比較的副作用が少ない薬ですが、フィブラート系薬剤との併用は、胆石形成を促進する可能性が指摘されており、推奨されません。


上記以外にも、市販薬やサプリメント、健康食品の中には、コレステロールのお薬と相互作用を起こす可能性があるものがあります。他の医療機関で処方された薬や、ご自身で服用しているものがあれば、必ず医師や薬剤師に伝えてください。


服用を続ける上での注意点と自己判断の危険性

コレステロールの薬は、一度飲み始めたら長期にわたって服用を続けることが一般的です。これは、動脈硬化の進行を抑え、心筋梗塞や脳梗塞といった将来の深刻な病気を予防するためには、持続的なコレステロール値の管理が必要だからです。


  • 定期的な受診と検査の重要性

    • 薬を服用している間は、定期的にクリニックを受診し、血液検査を受けることが非常に大切です。

    • これにより、コレステロール値が目標範囲内に保たれているか、肝機能や腎機能などに異常がないか、副作用が起こっていないかを確認します。

    • 診察では、体調の変化や気になる症状を医師に伝える良い機会にもなります。


  • 自己判断で服薬を中止する危険性

    • 「症状がないから大丈夫」「もうコレステロール値が下がったから薬はやめよう」と、ご自身の判断で薬の服用を中止してしまうことは大変危険です。

    • コレステロール値が高い状態(脂質異常症)は、通常、自覚症状がほとんどありません。

    • 薬をやめると、コレステロール値は再び上昇し、水面下で動脈硬化が静かに進行してしまいます。

    • これにより、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが時間とともに高まってしまうのです。

    • 薬の減量や中止は、必ず医師の指示に従ってください。

    • 各薬剤の作用メカニズム、特徴、そして薬物相互作用を正確に理解し、患者さんの病態やリスクを総合的に評価した上で、副作用に細心の注意を払いながら効果的な治療を進めることが何よりも大切です。


費用やジェネリック医薬品の選び方

コレステロールのお薬は長期的に服用することが多いため、気になるのが費用面ではないでしょうか。医療費については、健康保険が適用されるため、自己負担割合に応じてお支払いいただくことになります。


  • コレステロール薬の費用

    • 多くのコレステロール薬は保険適用となっています。

    • 窓口でお支払いいただく金額は、年齢や所得に応じた自己負担割合(1割、2割、3割など)によって異なります。

    • 1ヶ月あたりの薬代は、薬の種類や量、処方日数によって変動します。

    • 詳しい費用については、処方を受けるクリニックや薬局で確認することができます。


  • ジェネリック医薬品(後発医薬品)の選択肢

    • コレステロールのお薬にも、ジェネリック医薬品(後発医薬品)が数多く存在します。

    • ジェネリック医薬品は、先発医薬品(新薬)と同じ有効成分を、同じ量だけ含んでいます。

    • そのため、薬効や安全性も先発医薬品と同等であることが国によって保証されています。

    • 大きな違いは、開発費用がかからないため、先発医薬品に比べて薬価が安く設定されている点です。

    • 長期にわたって薬を服用する場合、ジェネリック医薬品を選択することで、医療費の負担を軽減できる可能性があります。

    • ジェネリック医薬品への変更を希望される場合は、遠慮なく医師や薬剤師にご相談ください。

    • ご自身の病状や体質に合わせて、最適な選択肢を一緒に検討することが大切です。


長期的な治療を安心して継続するためにも、費用について不明な点があれば、医療機関の窓口や薬剤師に相談することをおすすめします。



浅草でコレステロール治療を始めるためのクリニック選び

健康診断でコレステロール値が高いと指摘され、お薬での治療が必要かもしれないとお伝えする時、多くの患者さんが不安な気持ちを抱かれることと思います。「これからどんな治療が始まるのか」「浅草で信頼できるクリニックを見つけられるだろうか」といった疑問は当然です。内科専門医として、そのようなお気持ちを深く理解しております。


この章では、浅草でコレステロール治療を安心して始めるために、クリニック選びの具体的なポイントを解説いたします。さらに、専門医に相談するメリットや適切な受診のタイミング、そして治療中に欠かせない定期的な検査の重要性についても詳しくご説明します。患者さん一人ひとりに合った最適な治療を見つけ、将来の健康を守るための大切な情報ばかりですので、ぜひご一読ください。


浅草でコレステロール治療に対応するクリニックの探し方

浅草エリアでコレステロール治療、つまり「脂質異常症(ししついじょうしょう)」に対応するクリニックを探す際には、ご自身の優先されるポイントを考えてみて下さい。

クリニックを選ぶ際のチェックポイント

チェックポイント

具体的な内容

診療科目

内科、循環器内科、生活習慣病外来などがコレステロール治療に対応しています。

専門医の有無

循環器専門医や内分泌・代謝科専門医がいるクリニックは、より専門的な知識と経験に基づいて治療方針を立ててくれます。

検査設備

血液検査だけでなく、動脈硬化の進行度合いを評価できる頸動脈エコー(けいどうみゃくエコー)などの検査機器があるか確認しましょう。

アクセス

ご自宅や職場から無理なく通院できるか、公共交通機関でのアクセスが良いかどうかも重要な要素です。

診療時間

ご自身のライフスタイルに合わせて、平日の夜間や土日祝日も診療しているか確認しましょう。

待ち時間

1-2時間待つクリニックもあります。予約制があるかは確認しましょう。

説明の丁寧さ

治療方針や薬について、患者さんが理解できるまで、わかりやすく丁寧に説明してくれるかどうかは、安心して治療を続ける上で非常に大切です。

情報発信

クリニックのウェブサイトやSNSなどで、コレステロール治療に関する情報が定期的に発信されているかどうかも、クリニックの専門性や患者さんへの姿勢を知る手掛かりになります。

かわぐち内科・内視鏡クリニックの特徴

当院は、地域に根差した生活習慣病診療も柱の一つとしております。当院の強み・特徴について記載させて頂きます。


1. 浅草駅から徒歩1分の通いやすい立地

  • 職場が浅草の方も多く通院しています。

  • 生活習慣病の診療では定期的な通院が必要になるため、ご自宅や職場が浅草の方は是非お気軽にご来院ください。


2. 内科認定医・循環器内科専門医在中

  • 院長は内科認定医であり、前院長は循環器内科専門医です。

  • 月に200-300人以上の高コレステロール血症の患者様が受診されており、患者様一人ひとりにあった医療を提供できます。


3. 検査体制

  • 動脈硬化の状態を把握するため、頸動脈の超音波検査を導入しています。

  • 超音波専門の技師と提携しているため、精度の高い超音波検査を提供する事ができます。


4. 短い待ち時間

  • 医療機関によっては1-2時間の待ち時間になる事も珍しくありません。

  • 当院では予約制をとっており、早ければ来院後すぐ、平均すると10分程度の待ち時間で診察室にご案内しています。

  • 重症な患者様がいる場合などどうしても待ち時間が出てしまう事がある事はご了承ください。


薬と合わせて受けたい定期的な検査項目

コレステロールの薬物療法は、治療の効果を正確に評価し、また万が一の副作用を早期に発見するために、定期的な検査が欠かせません。安全かつ効果的に治療を進めるためにも、主治医の指示に従って検査を継続的に受けることが非常に大切です。


定期的な検査の重要性

コレステロール治療薬には、まれに筋肉痛や肝機能障害などの副作用リスクが存在します。そのため、定期的な血液検査によるモニタリングは不可欠です。また、薬物相互作用(他の薬や食品との飲み合わせ)によっても副作用のリスクが高まることがあるため、検査を通じて体の状態を常に把握しておく必要があります。検査は、薬がきちんと効いているか、目標値に達しているかを確認するためにも重要な役割を果たします。


主な検査項目とそれぞれの目的

検査項目

目的と確認事項

頻度(目安)

血液検査



脂質プロフィール

LDLコレステロール(悪玉コレステロール)、HDLコレステロール(善玉コレステロール)、中性脂肪などの値を確認します。

1〜3ヶ月ごと


薬の効果を評価し、コレステロール値が目標範囲に達しているか、治療計画を調整する必要があるか判断するための重要な指標です。


肝機能検査

コレステロール治療薬、特にスタチン系の薬は、まれに肝臓に負担をかけることがあります。

1〜3ヶ月ごと


AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP(ガンマジーティーピー)などの数値を確認し、肝機能に異常がないか、副作用が起きていないかをチェックします。


腎機能検査

クレアチニンなどの数値を確認し、腎臓の機能に異常がないかをチェックします。

1〜3ヶ月ごと


特にフィブラート系の薬は、腎機能が低下している患者さんでは横紋筋融解症(おうもんきんゆうかいしょう)という筋肉の細胞が壊れてしまう重篤な副作用のリスクが高まることがあるため、腎機能のモニタリングは非常に重要です。


筋酵素検査

CK(CPK)などの筋酵素の値を測定し、筋肉痛などの副作用が起きていないかをチェックします。

症状に応じて


特にスタチン系の薬やフィブラート系の薬を服用している場合に注意が必要です。



これらの薬剤を併用すると、筋肉の症状(筋原性疾患)の発症頻度を増加させることが知られているため、自覚症状があればすぐに検査を行います。


画像検査



頸動脈エコー

首の動脈(頸動脈)の超音波検査です。

年に1回程度


動脈硬化の進行度合いや、血管の壁の厚さ(IMT:内膜中膜複合体厚)を評価します。



心筋梗塞や脳卒中のリスクを予測するのに役立ち、治療が動脈硬化の進行を抑制しているかどうかの客観的な指標にもなります。


心臓の検査



心電図

不整脈(ふせいみゃく)などの心臓への影響がないか確認します。

年に1回程度


コレステロールが高い患者さんは心臓病のリスクがあるため、定期的なチェックが重要です。



特に、過去に使用されていたプロブコールという薬剤では、QT延長という心電図異常や致死的な不整脈を引き起こす可能性があったため、心臓の検査は慎重に行われます。


これらの検査は、薬物療法の効果を最大限に引き出し、安全に治療を継続するために非常に大切です。ご自身の状態に合わせて、主治医とよく相談しながら定期的に検査を受け、健康な未来を守っていきましょう。



コレステロールの薬Q&A

コレステロールの薬について、患者さんからよくいただく質問にお答えします。多くの方が抱える疑問や不安に、内科専門医として具体的かつ分かりやすく解説していきます。


Q1: コレステロールの薬は一度飲み始めたら、一生飲み続けなければいけませんか?

コレステロールのお薬は、血管の老化ともいえる動脈硬化の進行を抑え、将来起こりうる心臓病や脳卒中などの重篤な病気を予防する目的で服用します。特にLDLコレステロール(いわゆる「悪玉コレステロール」)が高い状態が続くと、知らず知らずのうちに血管の内側にコレステロールがたまり、動脈硬化が進んでしまいます。


お薬の服用期間は、患者さんのコレステロール値や動脈硬化の進み具合、すでに心臓病や脳卒中の既往(きおう:過去にかかった病気)があるか、糖尿病や高血圧など他の病気があるか、ご家族の病歴など、多くの要因を総合的に考慮して主治医が判断します。


一般的に、治療の必要性が高いと判断された場合、長期にわたって服用を継続することが推奨されます。なぜなら、「LDLコレステロールは低ければ低いほど良い(lower is better)」という考え方が、多くの大規模臨床研究によって確立されているからです。継続的な管理が、心血管イベント(心筋梗塞や脳卒中などの病気のこと)の予防に繋がることが大規模臨床試験のメタ解析によって示されています。LDLコレステロールを約39mg/dL(=1mmol/L)低下させることで有意なイベント抑制が起こり、より強力な低下でさらなる抑制が期待できることが分かっています。


一度お薬でコレステロール値が目標まで下がったとしても、自己判断で服用を中止すると、再びコレステロール値が上昇し、動脈硬化が進行する危険性があります。お薬の減量や中止を検討する際は、必ず主治医とよく相談し、定期的な検査で体の状態を確認しながら決めていきましょう。長期的な心血管病予防には、小児期からのLDLコレステロールの生涯管理、食事・運動療法、そしてLDL受容体パスウェイ活性化の意義を再認識することが重要です。


Q2: 薬を飲んでコレステロール値が下がったら、自己判断で服用を中止しても良いですか?

結論から申し上げますと、自己判断での服用中止は絶対に避けてください。お薬の効果によってコレステロール値が目標まで下がっている状態は、あくまでお薬の力で良好にコントロールされていることを意味します。薬の服用をやめてしまうと、多くの場合、コレステロール値は再び上昇してしまいます。その結果、水面下で動脈硬化が静かに進行し、心臓病や脳卒中を発症するリスクが高まってしまうのです。


高コレステロール血症の治療は、単に数値を一時的に下げることだけが目的ではありません。その良好な状態を維持し、将来にわたる心臓病や脳卒中の発症を防ぐことに真の目標があります。主治医は、患者さんの現在の健康状態や将来のリスクを考慮した上で、最も効果的で安全な治療計画を立てています。


服用を続けることに関して不安な点がある場合や、もし副作用が気になる場合は、遠慮なく主治医にご相談ください。お薬の種類や量を調整したり、他の治療選択肢を検討したりすることも可能です。大切なのは、医療従事者と一緒に治療を継続していくことです。


Q3: コレステロールの薬を飲む以外に、コレステロールを下げる方法はありますか?

はい、お薬での治療と並行して、あるいは薬物療法が必要となる前段階で、生活習慣の改善はコレステロール管理において非常に重要です。特に「食事」と「運動」は、コレステロール値を良好に保つための基本中の基本となります。


  • 食事療法

    • 飽和脂肪酸(ほうわしぼうさん)の制限

      • 肉の脂身、バター、生クリーム、加工肉(ソーセージなど)に多く含まれます。

      • これらの摂取を減らすことで、LDLコレステロールの増加を抑えられます。

    • トランス脂肪酸の回避

      • マーガリンやショートニング、それらを使った加工食品に含まれています。

      • 可能な限り避けるようにしましょう。

    • 食物繊維の積極的な摂取

      • 野菜、海藻、きのこ、こんにゃく、豆類などに豊富です。

      • 食物繊維は、食事からのコレステロール吸収を穏やかにし、体外への排出を促す効果が期待できます。

    • コレステロール摂取量の管理

      • 卵黄や魚卵、レバーなどに多く含まれます。

      • 過剰な摂取にならないよう、バランスを意識しましょう。

    • 青魚の摂取

      • サバ、イワシ、アジなどの青魚に含まれる不飽和脂肪酸(ふほうわしぼうさん:EPA、DHA)は、中性脂肪を減らし、LDLコレステロールを低下させる効果が期待されています。

      • 週に2〜3回程度を目安に献立に取り入れることをおすすめします。

    • バランスの取れた和食中心の食生活

      • 全体として、野菜や魚を多く取り入れた、伝統的な和食が理想的です。


  • 運動療法

    • 有酸素運動を習慣にする

      • ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリングなどが代表的です。

      • 毎日30分以上、または週に合計180分以上を目標に継続しましょう。

      • 一度に長時間行うのが難しい場合は、10分程度の運動を何回かに分けても効果があります。

    • HDLコレステロール(善玉コレステロール)を増やし、中性脂肪を減らす

      • 運動は、これらのコレステロールバランスを改善する効果があります。

      • 無理のない範囲で、ご自身が楽しみながら継続できる運動を見つけることが大切です。


食事と運動の改善は、お薬での治療と組み合わせることで、より効果的なコレステロール管理が可能になります。また、コレステロール値だけでなく、体重や血糖値、血圧など、他の生活習慣病の予防・改善にもつながり、全身の健康増進に大きく役立ちます。


Q4: コレステロールが高いと、将来どんな病気になるリスクがありますか?

コレステロールが高い状態、特にLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が高い状態が長く続くと、血管の内壁にコレステロールが少しずつたまってしまいます。この蓄積が血管を硬く厚くしていく「動脈硬化(どうみゃくこうか)」を進行させ、さまざまな深刻な病気を引き起こすリスクを著しく高めます。動脈硬化は自覚症状がないまま進行するため、「沈黙の病気」とも呼ばれます。


具体的には、以下のような命にかかわる病気や、生活の質(QOL)を著しく低下させる病気のリスクが上昇します。


  • 心筋梗塞(しんきんこうそく)

    • 心臓の筋肉に血液を送る冠動脈という血管が動脈硬化で狭くなり、やがて完全に詰まってしまうことで、心臓の筋肉の一部が壊死してしまう病気です。

    • 突然の激しい胸の痛みや息切れなどの症状が起こり、命にかかわることもあります。


  • 狭心症(きょうしんしょう)

    • 心筋梗塞と同じく冠動脈の動脈硬化が原因で、一時的に心臓への血流が不足し、胸の痛みや圧迫感、息苦しさなどが現れます。

    • 運動時やストレスを感じた時に症状が出やすい特徴があります。


  • 脳卒中(のうそっちゅう)

    • 脳の血管が詰まる「脳梗塞(のうこうそく)」や、脳の血管が破れる「脳出血(のうしゅっけつ)」の総称です。

    • 特にLDLコレステロールが高いことによる動脈硬化は、脳梗塞の主な原因の一つとなります。

    • 手足の麻痺、ろれつが回らない、意識障害などの症状が現れ、重い後遺症を残すことも少なくありません。


  • 閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう):

    • 足の血管に動脈硬化が起こり、血流が悪くなることで、歩行時に足が痛んだりしびれたりする病気です。

    • 進行すると、安静時にも痛みが現れたり、足に潰瘍ができたりすることもあります。


これらの病気は、いったん発症すると患者さんの生活に大きな影響を与え、治療も長期にわたります。信頼性の高い大規模な研究(メタ解析)では、LDLコレステロールを約39mg/dL(=1mmol/L)低下させることで、心臓病や脳卒中といった心血管イベントのリスクが統計学的に有意に減少することが明確に示されています。この結果は、より強力にLDLコレステロールを下げれば、さらにイベント抑制効果が期待できることを意味します。


コレステロールの適切な管理は、これらの重篤な病気を予防し、皆さんの健康寿命を延ばすために非常に大切なのです。


Q5: 新しいコレステロールの薬があると聞きましたが、どんな薬ですか?

近年、コレステロール治療薬は飛躍的な進歩を遂げており、特にPCSK9阻害薬(ピーシーエスケーナインそがいやく)という新しいタイプの注射薬が登場しました。これは、従来のスタチン系薬剤やエゼチミブ(小腸からのコレステロール吸収を抑える薬)だけでは十分にLDLコレステロールが目標値まで下がらない患者さんや、すでに心筋梗塞や脳卒中などを起こしており、非常にリスクが高い患者さんに対して使用される、画期的なお薬です。


  • PCSK9とは何か?

    • PCSK9は、私たちの体(主に肝臓)で作られるタンパク質の一つです。2003年にその存在が発見されました。

    • このPCSK9が、肝臓の表面にある「LDL受容体(エルディーエルじゅようたい)」というセンサーに結合すると、LDL受容体は血液中のLDLコレステロールを取り込む機能が妨げられて分解されてしまいます。

    • 結果として、血液中からLDLコレステロールが肝臓に取り込まれにくくなり、LDLコレステロール値が上昇してしまうのです。


  • PCSK9阻害薬の仕組みと効果

    • PCSK9阻害薬は、このPCSK9の働きをピンポイントでブロックするお薬です。

    • PCSK9がLDL受容体に結合するのを邪魔することで、LDL受容体が分解されるのを防ぎ、LDL受容体が正常に機能し続けるようサポートします。

    • これにより、肝臓は血液中のLDLコレステロールをより効率的に取り込めるようになり、LDLコレステロール値を劇的に低下させることができるのです。

    • 大規模臨床試験であるFOURIER試験では、PCSK9阻害薬エボロクマブをスタチン単独療法に追加することで、LDLコレステロールを平均で約62%(約40mg/dLまで)も低下させ、さらに心筋梗塞や脳卒中などの心血管イベントのリスクを約15%抑制できることが示されました。


このPCSK9阻害薬の登場は、まさに「LDLコレステロール値を薬剤で自由にコントロールできる時代が到来した」と評価されています。従来の治療法では難しかった高リスクの患者さんにとって、将来の心血管病を強力に防ぐための大きな希望となっています。ご自身の病状やリスクを考慮した上で、どの治療法が最適か、主治医とよくご相談ください。



まとめ

今回の記事では、コレステロールの薬の種類やその効果、副作用、安全な服用方法について詳しくご紹介しました。コレステロール値が高い状態を放置すると、自覚症状がないまま動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞といった深刻な病気のリスクが高まります。お薬はこれらの重篤な病気を防ぐために非常に大切な役割を担っています。


副作用や飲み合わせの不安、長期的な服用の疑問など、気になることは当然です。しかし、自己判断で服用を中止することは大変危険ですので、必ず医師や薬剤師にご相談ください。薬物療法と同時に、食生活の見直しや適度な運動といった生活習慣の改善も、より効果的なコレステロール管理に繋がります。


健康な未来を守るために、まずはコレステロール値が気になる方はもちろん、すでに治療中の方も、積極的に専門医へ相談し、ご自身に合った最適な治療を継続していきましょう。浅草エリアでクリニックをお探しの方も、ぜひ今回の情報を参考にしてくださいね。



参考文献

  1. コレステロール治療薬とは?その種類と選び方について|つねだクリニック

  2. 薬物相互作用 (17―脂質異常症治療薬の相互作用)

  3. 動脈硬化と脂質異常症〜脂質異常症治療薬の最新情報〜 (Paradigm Shift of the Treatment of Dyslipidemia for Prevention of Atherosclerotic Cardiovascular Diseases)

 
 
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